神奈川県立近代美術館鎌倉別館 美術館 ふたたびの「近代」展 2019 鎌倉で味わう近代美術

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古賀春江「窓外の化粧」日本美術
古賀春江「窓外の化粧」http://www.moma.pref.kanagawa.jp/exhibition/2019_modern_art_revisited
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鶴岡八幡宮そばの、鎌倉別館が再オープン。

リニューアル前の最後の展覧会は、鎌倉別館設計の大高正人の展覧会でした。

建築家・大高正人と鎌倉別館展 神奈川県立近代美術館鎌倉別館 2017 建築で振り返る鎌倉別館
鎌倉別館は改修工事で閉館になります。 神奈川県立近代美術館県鎌倉別館は、1984年に鶴岡八幡宮裏・鎌倉街道沿いの、県立駐車場跡地に建てられました。本展覧終了後、鎌倉別館は長い改修工事にはいります。改修後は設計者大木正人の、オリジナルデザイ...

カフェと庭園は入場料が無くても入れます。

2017年にリニューアル工事のため閉館した。神奈川県立近代美術館鎌倉別館がオープンしました。鶴岡八幡宮から建長寺に向かう県道鎌倉街道沿いになります。公立美術館の展覧会場が年々大きくなっています。ここ鎌倉別館は、2階ワンフロア―だけなので気軽に鑑賞できます。時間もかかりません。寺社観光の合間に近代美術鑑賞はいかがですか。

彫刻が置かれた庭園と、一階に新しく出来たカフェは、入場料が無くても入れます。

神奈川県立近代美術館鎌倉別館 庭園

神奈川県立近代美術館鎌倉別館 庭園

再開の挨拶は、収蔵作品の展覧会。

なんとカラー図録付きでした。入場料600円なので、お得です!後で作品の余韻に浸れます。

狩野芳崖、高橋由一から2000年代初頭の現代美術まで、日本画洋画彫刻問わず展示されていました。会場に入ってまず目に入るのは、チラシにも使われた、古賀春江「窓外の化粧」です。近代文明へのあーたらこーたらは、兎も角、明るく綺麗な絵です。女性ダンサーが屋上で踊っているのが、お祝いモードです。

まずは、祝リニューアルオープンと云うことで。

ふたたびの近代展 図録とチラシ

ふたたびの近代展 図録とチラシ

感想

岸田劉生の二つの麗子像

岸田劉生が娘の麗子の肖像を描いた有名なシリーズが2点、並んで展示されていました。「童女図」と「野童女」。制作は1923と22年の一年違い。着ている着物の柄を見ると赤い鹿の子の着物と羽織で2作とも同じです。花を持って静かに立つ「童女図」は劉生が自分の肖像画で最もすぐれたもの、と書き残しています。

「野童女」は「寒山拾得図」を見て感激した劉生が、写真版を隣において麗子を写生した絵になります。悟りの域に達した狂人を幼い娘の中に見出だすのは、振り切っています。劉生の探究心は深いです。

鏑木清方、お夏清十郎

明治から昭和の美人画の第一人者、鏑木清方は鎌倉に住んでいて、小町通の傍に美術館があります。今年は名作「明石町」が再発見されて、国立近代美術館が収蔵することになり話題になりました。鏑木清方記念美術館の近くの、神奈川県立近代美術館でも収蔵品があったのですね。

作品名は歌舞伎に取材した、「お夏清十郎」。桜の下のエロティシズム溢れる絵画です。悲劇の結末を知っていると、表層の華やかな画面ですら、哀れさを感じます。

鏑木清方「お夏清十郎」

鏑木清方「お夏清十郎」http://www.moma.pref.kanagawa.jp/exhibition/2019_modern_art_revisited

小町通そばにあります、もっと鏑木清方を見たい人は夕方5時まで開館しています。

鏑木清方記念美術館 小町通りの隠れ家美術館で美人画にいやされる。アクセスデータ付き
小町通りから路地に入る、美人画の美術館 いつ行っても沢山人が歩いている小町通りから、一歩入ると静かな住宅街です。そこに明治から昭和にかけて、美人画で名をはせた、日本画家の巨匠、鏑木清方(かぶらぎ きよかた)の家がありました。現在は鏑木清方...

牛田雞村 早春譜 

1935年の作品です。銘仙の着物に羽織と、レースのついた白いサロンエプロンを付けた女性が、火鉢の傍で横になって、雑誌を読んでいる絵です。家事の合間に一休みといった絵で、生活のリアルがありました。

この絵が「早春譜」という題名で、ピンと来た世代は高いかな、辛うじて私は火鉢で暖を取る経験をしています。火鉢は手元しか暖かくなく、冬の寒さが緩んだ季節に合います。もう火鉢は使われなくなっています。火鉢で暖を取った経験のない人が増えていますので、防寒用に羽織を着て火鉢にあたる感覚は分からない鑑賞者が多数となってしまいました。

現在、一部の着物好きさんには、着物をアンティーク着物が定着し、さらに普段着着物が盛り上がっていますので、画中の女性の着方は、着物に詳しい人なら、早春の着こなしだと分かります。まだ寒いので家の中で羽織を羽織ます。着物の裾が乱れないよう付ける前掛けが、洋風のレースが付いたものになったいて、モダンです。銘仙と羽織の組み合わせも、お洒落です。普段着着物愛好家が、今、真似て参考に出来るコーディネートでした。

火鉢は消えて、着物のコーデは現在に残る、生活の物がどう残るかは面白いものです。

日本画の感想が多くなりました。有名洋画家の作品も多く展示されていました。

スペイン料理Valencia がっつりランチにお勧めしたい

鎌倉別館の近くには、地元マダム人気の欧林洞(おうりんとう)鶴岡八幡宮の駐車場に茶店があります。カフェメニューでなくてしっかりランチが食べたい人には、鎌倉別館入り口にある、スペイン料理のValencia(ヴァレンシア)もいいですよ。パエリアの他にハンバーグや、お財布に優しいカレーライスもあります。外国人観光客も多い老舗です。

Valencia 神奈川県立近代美術館鎌倉別館

Valenciaから鎌倉別館を望む

スペイン料理Valencia パエリアランチ

スペイン料理Valencia パエリアランチ

ふたたびの「近代」展 概要

鎌倉別館リニューアルオープン記念展 ふたたびの「近代」

web:サイト  http://www.moma.pref.kanagawa.jp/exhibition/2019_modern_art_revisited
twitter  https://twitter.com/KanagawaMoMA
会 期 2019年10月12日(水)~1月19日(日)
会 場 神奈川県立近代美術館 鎌倉別館
休館日 月曜(10月14日、11月4日、1月13日は開館)、年末年始(12月29日 ~1月3日)
開館時間 9:00~17:00 毎週金・土曜日(入館は閉館の30分前まで)
入場料一般600円(500円)20歳未満・学生450円(350円)65歳以上300円
高校生100円
( )内は20名以上の団体料金です。中学生以下と障害者手帳等をお持ちの方(および介助者原則1名)は無料です。

お得情報

ファミリー・コミュニケーションの日(毎月第1日曜日:11月3日、12月1日、1月5日

18歳未満のお子様連れのご家族は割引料金(65歳以上の方を除く)
当日は会話を楽しむ日「オープン・コミュニケーションデー」となりますので、小さなお子様も歓迎。

神奈川県立近代美術館 鎌倉別館 アクセス方法

webサイト:神奈川県立近代美術館
http://www.moma.pref.kanagawa.jp/
鎌倉別館のページ http://www.moma.pref.kanagawa.jp/annex
twitter https://twitter.com/kanagawamoma
住   所:神奈川県鎌倉市雪ノ下2-8-1
電   話:0467-22-5000

アクセス方法 サイトページ

電車 JR横須賀線・江ノ島電鉄線 鎌倉駅下車 徒歩15分、

バス 江ノ電バス 鎌倉駅⇔大船駅・上大岡駅・本郷台駅 八幡宮裏バス停下車 徒歩2分

神奈川県鎌倉市雪ノ下2-8-1
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