ゆかた浴衣YUKATA展 泉屋博古館分館 2019 目に涼しく昔の夏のお洒落。

スポンサーリンク
ゆかた浴衣YUKATA展 泉屋博古館分館装束と着物・縫ったり研究したり
ゆかた浴衣YUKATA展 泉屋博古館分館
スポンサーリンク

江戸時代の女物の浴衣が、多く展示されていました。

梅雨も終わりに近く、今年の夏はどんな浴衣のお洒落をしようか、色々考えて楽しい時期でございます。私は綿呂の藍染浴衣に黒無地の麻の羽織にしようかと思っています。意地でも名古屋帯(夏でも羽織と訝しく思われますが、冷房のきく横須賀線で東京に遊びに行くので)、それと綿紅梅の薔薇もあったけ。

そんなわくわくする季節に、六本木の泉屋博古館分館で、「ゆかた浴衣YUKATA展」がありましたので、行ってきました。なかなかお目にかからない江戸時代の浴衣が多数展示されていました。鏑木清方の浴衣(鏑木清方美術館所蔵)に最後に笠仙の最近の浴衣まででておりました。

江戸時代の浴衣は染から、おあつらでした。

美術館では、普通は作品を好き嫌いだけで評価する見方をしてしいます。今回の展覧会では私は着物を着ているので、買いたい買いたくない、私に似合う似合わないが、間に入ってしまいました。江戸時代の浴衣でも金さえ積めば再現品が手に入るのですよ。インクジェットなら金がなくてもオーダーメイドで作る業者がおる。ぐぐっと身近に感じた展覧会でした。

浴衣は蒸し風呂に入るとき、火傷をしないように、そして裸を見せないように着た、麻の湯帷子(ゆかたびら)から発達しました。江戸時代になるとお風呂上りに着る浴衣になりました。江戸時代から上の階級の人でも、暑いときは湯上りだけでなく、普通の着物のように着ていました。麻や木綿に型染や絞り染めを施したものを、単衣仕立てにした着物という位置づけで、人様の前にも出れるのが浴衣でした。

何年か前に「浴衣で歌舞伎座に来るなー キー」となった方々が騒ぎ立てたことがありました。ある歌舞伎役者さんが、浴衣でも着物を着て舞台を見に来てくれて嬉しいと、発言がありました。普段に着物を着なくなり、バブル時代を通ったことで着物は変な方向に向かってしまいました、お金をかけて、フォーマルじゃないとだめと一部の人が言い出したのです。最近では昔に戻って夏は浴衣でお洒落にお出かけしましょう。江戸時代と同じく夏着物と同じ位置づけで、襟付き襦袢を下に着て名古屋帯にすれば、街着になります。夏はお金を掛けずに着物が着れるのです。

展示品に白地の麻の湯帷子から発展した、浴衣がありました。上品な柄付の上に袖が長くて、町方の浴衣ということでしたが、品格のあるお嬢様が着ていらした上品な浴衣でした。反物ではなく衣桁掛けた仕立てた浴衣の展示が多く、昔の人なので身丈が小さかったり、人形が開いてなくて男物と同じ仕立てだったり、縫い方もばらばらで、自宅で縫われていたか分かります。

「白麻地紅葉筏模様浴衣」ゆかた浴衣YUKATA展 泉屋博古館分館

展示の中で染見本があり、江戸時代には今のように呉服屋に行けば、染め上がった浴衣が売られてるのではなく、見本帳を見ていちいち注文していたそうです。そういえば子供のころ町内のお祭りに度に、浴衣の注文を取っていたのを思い出しました。ティーシャツみたいにチームで揃いの浴衣ってところです。江戸時代は古着屋も発達していたので、節約したい人面倒臭いの嫌いな人は、そちらで手に入れていたのでしょう。染見本から誂えるのは、今よりずーとパワーがいるので、お洒落にも気が入ります。

私個人的には、江戸時代の江戸小紋のような、小さな柄の浴衣が欲しくなりました。これに白足袋を履けば、結構格式ばったところでもお出かけできそうです。麻の単衣着物と同じです。着物のお洒落のヒントを頂きました。

今回少し残念だったのは、男性浴衣の展示がなかったこと、昭和のころのお父さん着る浴衣は地味な連続模様でヴィジュアルがよくないのだけれど、浮世絵にある歌舞伎役者の浴衣の実物があったら見たいものです。粋で格好良いのだろうな。江戸初期の武家の男性浴衣が少し出ていました。

それにしても、浴衣は着つぶして、つい最近まで赤ん坊のおしめとして大量消費されていたので、よく実物が残っていました。

ゆかた浴衣YUKATA  すずしさのデザインいまむかし展 概要

w e b:サイト https://www.sen-oku.or.jp/tokyo/program/index.html
twitter https://twitter.com/SenOkuTokyo
Facebook https://www.facebook.com/SenOkuHakukoKanTokyo
会  期: 2019年5月28日(火)~7月7日(日)
会  場: 泉屋博古館分館 東京六本木
休 館 日 : 月曜日
開館時間: 10:00~17:00 毎週金・土曜日(入館は閉館の30分前まで)
入 場 料  :一般1,000円(800円)大学・高校800円(640円)
中学生以下無料( )内 20名以上団体
障がい者手帳ご呈示の方、および付添人1名様まで無料
リピート割:本展会期中2回目ご観覧時に本展半券ご持参で1名様1回限り 
 半額料金でご覧頂けます。(一般500円、大高生400円。他の割引との併用不可) 
きもの割:きものでご来館の方100円割引(他の割引との併用不可)
ゆかた浴衣YUKATA展 泉屋博古館分館

ゆかた浴衣YUKATA展 泉屋博古館分館

泉屋博古館 分館 アクセス方法

webサイト:web https://www.sen-oku.or.jp/tokyo/
twitter https://twitter.com/SenOkuTokyo
Facebook https://www.facebook.com/SenOkuHakukoKanTokyo
住   所:東京都港区六本木1-5-1
電   話: 03-5777-8600(ハロ-ダイヤル)

アクセス方法

東京メトロ

南北線六本木一丁目駅下車徒歩5分
日比谷線神谷町駅下車徒歩10分
銀座線溜池山王駅下車徒歩10分
東京都港区六本木1-5-1

2019年7月2日初出
2021年7月4日改訂

トップへ戻る
タイトルとURLをコピーしました