ルーヴル美術館展 国立新美術館 2018 今度のルーヴル展は肖像作品、エジプトから19世紀美術まで。

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ヴェロネーゼ「女性の肖像」西洋美術
ヴェロネーゼ「女性の肖像」http://www.ntv.co.jp/louvre2018/gallery/
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今度のルーブル展は、肖像!

2・3年に一度は来る、パリのルーブル美術館の出開帳、ご来日です。今回のルーヴル展は、古代から19世紀まで、8部門横断の、肖像の傑作が来ました。いつものルーヴル展が絵画中心になるのに、エジプト美術などからも来ました。

肖像画なので、気が付くとキリストもマリアもいませんでした。宗教画のないヨーロッパ絵画をこんなに多く見たのははじめてです。死に関するもの(「記憶のための肖像」と銘打っていました。一番初めのコーナーです。)男性権力者、女性権力者と、テーマ別に時代・地域を無視して集められていました。そこは同じ日に見に行った、六本木ヒルズ森美術館の建築の日本展と同じです。

建築の日本展 六本木ヒルズ森美術館 2018 利休の茶室を体験、日本の建築のカッコイイところお見せいたします。

建築の日本展 六本木ヒルズ森美術館 2018 利休の茶室を体験、日本の建築のカッコイイところお見せいたします。
意外にも良かった。建築の日本展 悪い予感しかなかった。 森美術館のこの展覧会については、かなり前から情報を知っていました。日本の建築家が海外で評価されていて、その源流となった日本の歴史的な建築と共に展示する。というひねりがきき過ぎたもの...

私の気になった作品紹介

エジプト2世紀の「女性の肖像」

目鼻が整った、美人です。生き生き溌剌とした表情、真珠のイヤリング、金のネックレスをして、現代のモデルさんといわれても通りそうです。もうエジプトがローマの支配下に入った時代もので、ミイラの頭部を飾るための肖像画です。蜜蝋と顔料を混ぜたもので描く、蝋画というものです。本人の髪型、衣装も再現されていて、ミイラの生前に描かれた可能性があります。綺麗な絵でした。

絵師さんが盛っていなかったら?相当な美人です。

《女性の肖像》 2世紀後半 エジプト、テーベ(?)出土 蝋画/板

《女性の肖像》
2世紀後半
エジプト、テーベ(?)出土 蝋画/板(シナノキ) 33×20×0.2 cm
Photo © Musée du Louvre, Dist. RMN-Grand Palais / Georges Poncet /distributed by AMF-DNPartcom

マラーの死と、死に関するコーナー。

「記憶のための肖像」となっています。古代の作品は墓地から発掘されたものなので、それに引っ張られての企画でしょう。さて解説文を読んでいて面白いことを知りました。(彫刻については疎いので)

カトリック教会の堂内には信者が埋葬されています。死者の埋葬場所に石の彫刻があります。埋葬者が立っている石像今回は「ブルボン侯爵夫人、次いでブロニュー及びおよびオーヴェルニュ伯爵夫人ジャンヌ・ブルボン=ヴァンドーム(1465~1511)」なのですが、貴族の女生徒は思えない半裸の姿で、お腹に穴が開き腸が見え、虫に食われた死体で立っているのです。「小町九相図」など貴族のうら若き女性の死体が、腐り崩壊して行く様の絵があるので、フランスのカトリックでは(フランスに限定するかは不明)、立っている像が九相図!

対して横臥する石像は、理想の顔で穏やかな表情です。当展覧会では「ジャンヌ・ド・フランス(1311~1349)の横臥像の頭部」「ミッシェル・ブルタン2世(1609~1678)」。ヨーロッパの教会内部を思い出すと、偉い人のお棺の上の彫刻は、眠るような穏やかな表情でした。

立っている=腐敗する身体、横になっている=穏やか理想。ということかと思いながら、展示室の突っ付きを見ると、ダヴィットと工房の「マーラーの死」でした。革命時代名前を売ったダビットはナポレオンの戴冠式などで有名な画家です。ジャコパン党のマーラーがうら若き女性に、水風呂のなかで殺害された事件の、プロパガンダ絵画です。ダヴィット師匠の描いた絵の方は、亡命先のベルギー王立美術館にあります。

これが伝統的な構図を踏襲しているのですが、完全なる横臥の像ではなく、起き上がっています。中間か?そう見ると直視できる、伝統構図の殺人現場と言えるのかな思いました。

バックの緑色の壁が美しいです。舞台装置のように見えます。

ジャック=ルイ・ダヴィッドと工房 《マラーの死》

ジャック=ルイ・ダヴィッドと工房
《マラーの死》
1794年頃 油彩/カンヴァス 162×130 cm
Photo © RMN-Grand Palais (musée du Louvre) / Martine Beck-Coppola /distributed by AMF-DNPartcomhttp://www.ntv.co.jp/louvre2018/gallery/chapter01/

権力の顔

このコーナーは男性権力者→女性権力者の順に展示されていて、おっさんの肖像彫刻が並んでいるのを見て、きついなと思いました。王様の厳しい肖像の隣に、貴族のお嬢様の肖像画でほっこりしたかったです。お願いだから制作年代で並べて。

ルイ14世の3つの肖像画のコーナーに並ぶように、ナポレオンのコーナーがありました。ナポレオンの方はSNSで言及されているのに、ルイ14世の方は宣伝しないの?

アントワーヌ=ジャン・グロ 《アルコレ橋のボナパルト(1796年11月17日)》

アントワーヌ=ジャン・グロ
《アルコレ橋のボナパルト(1796年11月17日)》
1796年 油彩/カンヴァス 73×59 cm
Photo © RMN-Grand Palais (musée du Louvre) / Hervé Lewandowski /distributed by AMF-DNPartcom

女性権力者コーナーで、ハプスブルク家の3人の女性の肖像、ベラスケス「スペイン王妃マリアナ・デ・アウストリア」セーヴル王立磁器製作所「フランス王妃マリーアントワネットの胸像」ジャン・グロ「公妃マリー=テレーズ=シャルロット・ド・フランス」に囲まれました。

感想「ハプスブルク家はフランスに、圧をかけている。」これって正しいのか?

テーマ別展示は、企画する人が、こう感想を持ってもらうように誘導される危険があるな感じます。だから私がハプスブルク云々という感想もったのは、史実の通りなのか疑問です。美術史を沿うように展示してもらいたいものです。

セーヴル王立磁器製作所 (ルイ=シモン・ボワゾの原作に基づく) 《フランス王妃マリー=アントワネットの胸像》

セーヴル王立磁器製作所
(ルイ=シモン・ボワゾの原作に基づく)
《フランス王妃マリー=アントワネットの胸像》
1782年 ビスキュイ(素焼きの硬質磁器) 40×24×15 cm
Photo © Musée du Louvre, Dist. RMN-Grand Palais / Peter Harholdt /distributed by AMF-DNPartcomhttp://www.ntv.co.jp/louvre2018/gallery/chapter02/

ヴェロネーゼとル・ブランの女性像

私はヴェネツィア派が好きなので、ヴェロネーゼの女性肖像画も気になりました。天鵞絨のドレスが色鮮やか、ヴェネツィア貴族の女性が目の前にいるようです。

マリーアントワネットの肖像画家で有名なヴィジェ・ル・ブランの「エカチェリーナ・スカヴェロンスキー伯爵夫人の肖像」も可愛らしくて素敵でした。ル・ブランは1789年に勃発したフランス革命を機にフランスを離れ、ヨーロッパ各国で活躍しました。この肖像画はロシアのスカヴロンスキー伯爵の妻で、美貌で知られたエカチェリーナ(1761-1829)です。ヴィジェ・ル・ブランは、伯爵が大使としてナポリに駐在していた1790年に夫妻と親交を結び、以来、夫人の肖像を何度も描きました。

きっちり決めたマリーアントワネットの肖像も美しいですけれど、リラックスしておくれ毛もある伯爵夫人も素敵です。優美でロマンティックなのは女性画家ならではないですが。今回の展覧会、お逢いできて良かっ肖像がでした。

エリザベート・ルイーズ・ヴィジェ・ル・ブラン 《エカチェリーナ・ヴァシリエヴナ・スカヴロンスキー伯爵夫人の肖像》

エリザベート・ルイーズ・ヴィジェ・ル・ブラン
《エカチェリーナ・ヴァシリエヴナ・スカヴロンスキー伯爵夫人の肖像》
1796年 油彩/カンヴァス 80×66 cm
Photo © RMN-Grand Palais (musée du Louvre) / Michel Urtado /distributed by AMF-DNPartcom http://www.ntv.co.jp/louvre2018/gallery/chapter03/

マリー・アントワネット展 六本木森タワー 森アーツセンターギャラリー 王妃の家具について調べてみました。

マリー・アントワネット展 六本木森タワー 森アーツセンターギャラリー 王妃の家具について調べてみました。
マリーアントワネット様だけの展覧会 アントワネット様にうっとり twitterにマリーアントワネットに行かれて人が、混んでいたとツートされていたので平日の夕方に行きましたので、それほど混み具合ではありませんでした。女性か客ばかりかと...

ルーヴル美術館展 概要

ルーブル美術館展 肖像芸術ー人は人をどう表現してきたか

w e b:新国立美術館サイト内
http://www.nact.jp/exhibition_special/2018/louvre2018/
特設サイト
http://www.ntv.co.jp/louvre2018/
twitter https://twitter.com/Louvre_ntv
会  期: 2018年5月30日(水)~9月3日(月)
会  場: 新国立美術館
休 館 日 : 火曜日 ※ただし8月14(火)は開館
開館時間:1 0:00~18:00 毎週金・土は5・6月は20:00まで、
7・8・9月は21:00まで、入場は閉館の30分前まで。
入 場 料  :
当日券団体20名以上、前売
一般1,600円1,400円
大学生1,200円1,000円
高校生800円600円

※中学生以下無料
※障害者手帳をお持ちの方と、付添の方1名は無料

巡回展 大阪市立美術館 2018年9月22日(土)~ 2019年1月14日(月・祝)

お得情報

7/14~29は高校生無料!

7月14日(土)~7月29日(日)は高校生無料観覧日(学生証の提示が必要)。

あとろ割、サントリー・森美術館の半券値引き

六本木アートトライアングル あとろ割 相互割引

森美術館(六本木ヒルズ)200円引き
国立新美術館 展覧会毎に異なる
サントリー美術館 100円引き

そのほかの値引き情報は、こちら。

クレジットカードと電子マネーが使えます。
入場券売り場で、次のクレジットカードと電子マネー等がご利用いただけます。
 クレジットカード:UC、MasterCard、VISA、JCB、AMEX、Diners Club、DISCOVER
電子マネー:Suica(スイカ)、PASMO(パスモ)、ICOCA(イコカ)等、iD その他:J-Debit、銀聯

新国立美術館アクセス方法

webサイト:web http://www.nact.jp/
twitter https://twitter.com/NACT_PR
住   所:東京都港区六本木7-22-2
電   話: 03-5777-8600 (ハローダイヤル)

アクセス方法

PDF

webページ http://www.nact.jp/information/access/

電車東京メトロ千代田線乃木坂駅青山霊園方面改札6 出口美術館直結
都営大江戸線六本木駅7 出口徒歩4分
東京メトロ日比谷線六本木駅4a 出口徒歩5分
バス都営バス都01 渋谷駅前⇔新橋駅前六本木駅前徒歩7分
渋88 渋谷駅前⇔新橋駅前六本木駅前徒歩7分
反96 五反田駅⇔六本木ヒルズ六本木駅前徒歩7分
品97 品川駅高輪口⇔
新宿駅南口
青山斎場下車徒歩5分
港区コミュニティバス「ちぃばす」赤坂 循環ルート六本木七丁目徒歩4分
東京都港区六本木7-22-2
ヴェロネーゼ「女性の肖像」

ヴェロネーゼ「女性の肖像」http://www.ntv.co.jp/louvre2018/gallery/

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