2022年4月現在の情報を追加しました。
北条義時の屋敷 小町邸跡 後醍醐天皇が足利尊氏に、命じて建てた寺。
宝戒寺は白い萩の花で有名です。鶴岡八幡宮を前の道を、二階堂・金沢方面に行く小町小路と、鶴岡八幡宮前からの横大路が交差するところにあります。
鎌倉時代、ここは2代執権北条義時から、北条執権の邸宅、小町邸がありました。
裏山には北条一族が新田義貞攻められて、最後に立てこもった、東勝寺(廃寺)や腹切り櫓(やぐら)もあります。
鎌倉幕府滅亡後、後醍醐天皇が足利尊氏に命じて、合戦で滅亡した、北条一門ほか、鎌倉方の霊を鎮魂するため、建立しました。
宝戒寺へのアクセス
拝観料:大人 300円 中学生 200円 小学生 100円
最寄駅:JR横須賀線線鎌倉駅・江ノ島電鉄鎌倉駅 西口 徒歩15分
バス :
京急バス 鎌倉駅 ⇔ 鎌倉宮(大塔の宮) 大学前下車 2分
京急バス 鎌倉駅 ⇒ 金沢八景駅・鎌倉霊園太刀洗・ハイランド循環行 大学前下車 2分
見どころ
宝戒寺は、何度も火災にあい、大正時代の関東大震災で建物が倒壊したので、古い時代の建物はありません。
花の寺として名高く、萩に囲まれた境内に足を踏み入れると、足利尊氏が創建した当時の、歴史の重みを感じられます。
聖徳太子堂
門を入って、右手にある、手前のお堂です。聖徳太子をお祀りしています。
聖徳太子は、仏教の伝来に寄与しました。また、工芸技術者の守り神でもありました。一月二十二日に太子講がおこなわれます。

宝戒寺 聖徳太子堂

宝戒寺 聖徳太子堂

宝戒寺 聖徳皇太子堂
徳宗大権現堂(とくそうだいごんげんどう)
鎌倉幕府の最後の執権、北条高時を、徳宗大権現として祀っています。
鎌倉幕府が滅んだ五月二十二日に、徳宗大権現会・大般若経転読会がおこなわれます。

宝戒寺 徳宗大権現堂
大聖天歓喜天堂(だいしょうてんかんぎてんどう)
秘仏、大聖歓喜双身天王(歓喜天・聖天様)をおまつりしています。
2匹の象がハグしているお像で、秘仏です。お堂の中をのぞいても、仏像は見れませんが、インド象の神様ガネーシャ様になります。霊験あらたかです。
毎年5月23日に大聖歓喜天供(だいしょうかんぎてんぐ)という行事がありまうす。

宝戒寺 大聖天歓喜天堂
本堂
本堂に上がれます。ただし、撮影禁止です。
本尊の子育経読地蔵大菩薩、鎌倉三十三観音霊場札所・第二番の仏母准胝観音、鎌倉江の島七福神の毘沙門天をはじめとして、15の仏像と、天女の絵が迎えてくれます。
宝戒寺は、仏像との距離感近いので、仏像好きな人には、感激のお寺です。
好きな仏像の前に何十分も坐っている、仏像マニアの方をお見掛けします。
御朱印のは、本堂で受け付けてくれます。

宝戒寺 萩と本堂

宝戒寺 本堂

宝戒寺 本堂
宝筐院塔
宝篋印塔は本堂の左手にあります。
滅亡した北条氏と、鎌倉合戦・東勝寺での戦没者を、供養する慰霊塔です。写経・写経石が、納められています。
お庭 新しく整備されました。
宝戒寺といえば、萩の寺として有名、季節の花も名物です。
今まで宝筐院塔の辺りから奥が未整備でちょっと残念でした。
2019年春に再訪したら、宝篋印塔の奥が、お庭として整備されて、八重の枝垂れ桃が咲いていました。これから桃が名物になりそうです。
今後が楽しみなお庭です。

宝戒寺 枝垂れ桃

宝戒寺 枝垂れ桃
こらむ
こらむ1 宝戒寺は北条氏代々の屋敷、小町邸
宝戒寺のあるこの場所は、後醍醐天皇が足利尊氏に命じて宝戒寺を建立する前は、北条執権家の小町邸がありました。
はじめの持ち主は、2022年の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の主人公、二代執権北条義時でした。義時は鎌倉に幾つも屋敷を持ってました。
吾妻鏡にでてきた小町邸の記録は、承久元年(1219)正月、鶴岡八幡宮で三代将軍源実朝暗殺された時のことです。
義時は夢のお告げで大倉薬師堂(現在の覚園寺)を建立しました。その夢に出て来たのが白い犬をまた見たのでした。
当日義時は実朝の御剣役でしたが、夢に出て来た白い犬を見て体調不良になり、宝戒寺の場所にあった、小町邸に戻りました。
その後、実朝が甥の公暁に暗殺されました。
北条義時の屋敷跡については、こちらも参考にしてください。

こらむ2 鎌倉の天台宗のお寺は、宝戒寺と杉本寺だけです。
二階堂の杉本寺でも書いたのですが、鎌倉で天台宗のお寺は、宝戒寺と杉本寺の2つしかありません。
杉本寺は、坂東三十三所観音霊場の第一番札所で、鎌倉で一番古いお寺です。奈良時代創建になります。
近くなので、宝戒寺・杉本寺の両方のお寺に行ってみては、いかがでしょうか。
地元ネタですが、30年くらい前に聞いた話ですと、宝戒寺と杉本寺の住職は、同じお宅の方だそうです。
宝戒寺と杉本寺が、同じでいいなと思うのは、本堂を開放して、仏像をすぐそばで見れるのは、参拝客にいいと思います。仏像との距離が近くて、仏像の前に坐っている参拝客をよく見ます。
サイト運用にSNS、パンフレットに作りがほぼ同じとか、門前に再建計画の看板を出しているなど、運営方法も似ています。
ちなみに、もう一つの、密教宗派、真言宗のお寺は、明王院、浄光妙寺、満福寺と。市内に多くあります。
杉本寺(杉本観音)二階堂 鎌倉最古のお寺は、城と伝説の寺でした。アクセスデータ付き

宝戒寺とは
- 宗派 天台宗
- 山号寺号 金龍山釈満院円頓宝戒寺(きんりゅうざんしゃくまんいんえんとんほうかいじ)
- 創建 建武二年(1335)南北朝時代
- 開山 円観慧鎮(えんかんえちん)慈威
- 開基 後醍醐天皇
- 本尊 子育経読地蔵大菩薩(こそだてきょうよみじぞうだいぼさつ)
- 鎌倉七福神 毘沙門天 本堂
- 鎌倉三十三観音霊場 第二番札所 准胝観世音菩薩
- 鎌倉二十八地蔵霊場 第一番札所 子育て経読地蔵尊
小町大路と鶴岡八幡宮前からの横大路が交差するところに位置する。周辺には鎌倉幕府の執権・北条家代々の屋敷があったといわれ。(略)元弘3年(1333)、新田義貞の鎌倉攻めにより北条一族は滅び、邸も焼かれてしまったが、その三年後、一族の霊を弔うために後醍醐天皇が足利尊氏に命じ、屋敷跡に宝戒寺を建立した。
また建立するにあたっては、国宝的人材を養成し、修業させるための道場としての意図もあり、開山の円観慧鎮はここに円頓大戒(金剛宝戒)と天台密教の道場として戒壇院を置いた。
鎌倉の寺 小事典
宝戒寺のアクセスデータ
観光情報
2022年4月の情報
webサイト | webサイト http://hokaiji.com/index.html facebook https://www.facebook.com/hokaiji |
住所 | 神奈川県鎌倉市小町3-5-22 |
電話 | 0467-22-5512 |
駐車場 | なし |
入場時間 | 8:00~16:30 最終入門 16:15 |
拝観料 | 大人 300円 中学生 200円 小学生 100円 |
御朱印受付 | 本堂の中の寺務所で受け付けます。 |
アクセス方法
最寄駅:JR横須賀線線鎌倉駅・江ノ島電鉄鎌倉駅 西口 徒歩15分
バス :
京急バス 鎌倉駅 ⇔ 鎌倉宮(大塔の宮) 大学前下車 2分
京急バス 鎌倉駅 ⇒ 金沢八景駅 鎌倉霊園太刀洗 ハイランド循環 大学前下車 2分

宝戒寺 参道の敷石

宝戒寺 萩
近くの、神社・お寺・カフェ・史跡
小町大路(若宮大路の東を平行に通る道)周辺を、鶴岡八幡方面から、大町方面の順番です。
宝戒寺

東勝寺跡 腹切り櫓(やぐら)

日蓮辻説法の跡
蛭子神社
珈琲 井川
本覚寺
妙本寺
ぼたもち寺 常栄寺
八雲神社 大町
教恩寺

2016年8月26日初出
2017年12月24日料金改定
2019年3月28日加筆
2022年8月10日改訂