嬉しい!ドレスコード割引「真珠 (Pearl)」。
パール(イミテーション可)をつけて入場すると、100円引きです。皆さんパールのアクセサリーをつけていました。ワンピースなどを身につけたエレガントな装いの方も多く見かけました。旧皇族朝霞宮邸の東京都庭園美術館らしく、優雅な時間を過ごせました。

東京都庭園美術館アプローチ 梅雨の合い間の晴れの日
メディチ家の至宝 ルネサンスのジュエリーと名画展
メディチ家の審美眼の高さと歴史に、うっとり。
ルネサンスの都フィレンツェ。そこに300年に渡って君臨したメディチ家。ボッティチェリ・ミケランジェロなど多数の芸術家たちの、パトロネージュとなったメディチ家はルネサンスそのものです。
「大公の宝物館」と呼ばれるフィレンツェのウフィツィ美術館(銀器博物館)には、メディチ家にまつわる財宝が集められています。初代トスカーナ大公コジモ1世からメディチ家出身の教皇クレメンス7世らが制作依頼、収集した美術工芸品は、当時の富と美をあつめたものです。
一方、滅びゆくメディチ家を誇り高く受け継いだ、アンナ・マリア・ルイーザが愛した繊細なジュエリーもあります。大公家に伝わる宝物を網羅する同博物館のコレクションは、まさにメディチ家の波乱に満ちた歴史そのものです。
この展覧会の楽しみ方
女性の肖像画で、ジュエリーの使い方をみる。
今回の展覧会の絵画は、メディチ一族の肖像画です。キービジュアルになっているフロンズィーノの「マリア・ディ・コジモ1世・ディ・メディチの肖像」をはじめとして、女性の肖像画も何点か来ています。ファッションに興味のある人におすすめします。
フランスに嫁いだ、二人の女性、カテリーナ・デ・メディチ、マリア・デ・メディチの肖像は、真珠が沢山縫い付けてあります。お洒落に敏感な人でしたら、インスピレーションがわくでしょう。
裏もじっくり見れます。ジュエリーの展示ケース
絵画以外の展示品は、ほとんどジュエリーです。各セクションは、各時代ごとに肖像画とジュエリーの展示をしています。
ジュエリーは小さいので、拡大写真を見たいばかりに、図録を買いました。しかし、会場に行かなけれできない体験もあります。
展示台が壁際に設置タイプではなく、周囲を1周できる独立した方形の台でしたので、是非、会場ではジュエリーの後ろや斜め方向から眺めて見てください。図録に出ていない裏側も手抜きなく装飾されています。

東京都庭園美術館 玄関より、晴天の空を望む。
気になった作品
ブロンズィーノの「マリア・ディ・コジモ1世・ディ・メディチの肖像」
ブロンズーノは、師のポントモルトを継承し、独自の冷たくも繊細で高貴でなおかつ、エロティックな絵画を残しました。無関心な態度は、高貴さの表現でした。当時の美意識を体現した、マニエリスム時代の宮廷画家です。この人の肖像画は男女共に、魅力的です。
会場で本物を観て、珊瑚色の唇が、アクセントになっていまいました。絵全体が赤みが少ないので、目立ちました。細部まで細か描かれていて、よく破たんしないなと見てしまいました。

ブロンズーノ 「マリア・ディ・コジモ1世・ディ・メディチ」http://www.teien-art-museum.ne.jp/exhibition/
「コジモ2世・デ・メディチのエクス・ヴォート奉納品」
本物はもっとキラキラとしていました。フィレンツェ名物のモザイク、手間とコストは油絵より半端なくかかります。金に輝石と色鮮やかです。石の断面の模様を巧みに使っています。これが油絵と別な趣になります。渦巻模様が宇宙・SF的に見えるのは私だけだろうか。
美術館の玄関にガラス越しに、朝霞宮家が使っていた家具が展示してありました。天板がモザイクのコーヒーテーブルが展示。(家具だと喰いつきがイイ、私!)宮様はいい家具持ってると思いました。これを見たときは、メディチ家の富は半端ないと感心した次第です。

コジモ2世・デ・メディチの奉納品 http://www.teien-art-museum.ne.jp/exhibition/
バロックパールのペンダント
職人さんの発想がが光る、バロックパールを生かした細工です。セーレンの胸と腹とか竜のお腹、七宝・宝石・金と細工されています。実物は3cmから10cmぐらいの大きさです。細かい細工です。
成人した女性がフォーマルの場で使ものではなく、肖像画では子どもが身に着けていました。

セーレンがついたペンダントhttp://www.teien-art-museum.ne.jp/exhibition/160422-0705_medici.html

鳥笛に乗った猿がついたペンダントhttp://www.teien-art-museum.ne.jp/exhibition/160422-0705_medici.html

鉢に襲われる竜がついたパンダントhttp://www.teien-art-museum.ne.jp/exhibition/160422-0705_medici.html
「赤ん坊を入れたゆりかご」
本展覧会の最後の作品です。特大バロックパールを羽根布団に見立てています。中には赤ちゃんが寝ています。金の針金細工のゆりかごも、ちゃんと動くようになってました。(台に固定されていました)見ていて飽きない一品です。

赤ん坊を入れたゆりかごhttp://www.teien-art-museum.ne.jp/exhibition/160422-0705_medici.html
メディチ家の至宝展 概要
※パール(イミテーション可)を着けて入場すると、100円引きです。ドレスコード割引。
w e b: | http://www.teien-art-museum.ne.jp/exhibition/160422-0705_medici.html |
会 期: | 2016年4月22日(金)~7月5日(火) |
会 場: | 東京都庭園美術館 |
休 館 日 : | 第2・第4水曜日(4/27、5/11、5/25、6/8、6/22) |
開館時間: | 10:00~18:00 (入館は閉館の30分前まで) |
入 場 料 : | 一般 1,400円(1,120円)円 、大学生(専修・各種専門学校含む) 1,120円(890円)、中・高校生・65歳以上 700円(560円) ( )内は前売りおよび20名以上の団体料金。 小学生以下および都内在住在学の中学生は無料。 身体障害者手帳・愛の手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳・ 被爆者健康手帳をお持ちの方とその介護者一名は無料。 第3水曜日(シルバーデー)は65歳以上の方は無料。 |
東京都庭園美術館アクセス方法
webサイト: | http://www.teien-art-museum.ne.jp/ |
住 所: | 東京都港区白金台5-21-9 |
電 話: | 03-3443-0201 |
アクセス方法
最寄駅から歩く | JR山手線目黒駅東口 東急目黒線目黒駅正面口より 徒歩7分 都営三田線・東京メトロ南北線「白金台駅」1番出口より 徒歩6分 |
バスで近くまで 行く | 黒77系統(目黒駅―千駄ヶ谷駅)都営バス |

東京都庭園美術館 新館
ボッティチェリ展

フェルメール レンブラント展

2016年6月20日初出
2018年7月24日題名改正