写真は太田記念美術館 歌川国貞 和の暮らし、和の着こなし。展http://www.ukiyoe-ota-muse.jp/exhibition/2016_utagawakunisada より
※この展覧会は終了しました。
ファション雑誌のような浮世絵
昭和初期でも国貞と言えば、お洒落女子
昭和4年のヒット曲「銀座行進曲」 (リンク先は敬愛する、五十嵐麻理さんのサイトです。)の歌詞に
国貞描くの乙女もゆけば
華宵好みの君もゆく
宵の銀座のオルゴール
華宵は大正から昭和にかけて、熱狂的な人気のあった画家、高畠華宵です。先日弥生美術館に行き華宵の絵を鑑賞したときのエントリーはこちら。
高畠華宵の女性たちは、モボ・モガの影響を受けた、洋装スタイル。和装でも西洋風の巻き髪で、最先端を行くものでした。
国貞は、浮世絵師の歌川国貞です。当時でも多かった和装に日本髪の女性たちのことを歌っています。国貞は、和風美人のファションアイコンだったわけです。元治元年に亡くなって六十年もたっていました。時代が変わっても影響力があったのです。
耽美・華麗・悪魔主義 谷崎潤一郎の着物を見る。弥生美術館

会場の様子、
私が行ったのは4月の22日で、会期終了が近いく、平日でも、そこそこ混んでいました。男女比が半々くらい、学生やらリタイヤしたご夫婦やらと年齢もバラけていました。外国人観光客もちらほらといました。浮世絵人気は高いですね。
お寿司も天ぷらも
ファションをはじめとする、生活の表情を国貞が、細かい観察眼で描いています。国貞はただの女好きではなかった。
今と同じ彩りの、お寿司・伊達巻・白身と赤身のお刺身 カラフル!「見立て源氏はな乃宴」
スイカを四角切って皿にもったり、天ぷらは楊枝を刺して食べたり、今は少し食べ方がちがいます。鰻の蒲焼、蛸の煮物。おなじみの食べ物がありました。
子犬と猫の生態が細かい
冬の日、若い娘が懐に、猫を入れ、こたつで暖を取っています。夏の日たらいで、母親が子供を洗っているそばに2匹の子犬が戯れています。子供の髪をお母さんが切っていると、猫が邪魔しにきました。
ファションについては詳しいよ
大名のお姫様と、武家の令嬢と、富裕な町人の娘、大名の姫君は髪飾りも打ち掛けも豪華、武家はそれに対して派手ではない簪で上品、町屋は派手な簪を幾つもつけています。
身分制度どうこうより、好みが違うのね。
冬は歌舞伎や他の浮世絵師も描いたように、寒いなら好きなだけ重ねる。現代は表着と長じゅばんの2枚しか着れなくて、着物のコート探す現代着物の、不条理だ。マジ復活させたい。
着物も、日本髪も、便利物あり。
昔も、髪のボリュームが足りなくて悩む女子あり。「江戸名所百人美女 大音寺前」には、たくさん簪つけた、遊女が手にしているのは、簪がセットされた着け毛「かもじ」。前髪セットして、これに騙されちゃう男がいるんだな。
夏を涼しくするための工夫、国貞は描写。風を通すため、袖の部分を一度切断し、緑の紐で粗く縫い直しています。着物を着たおす知恵、
描写が細かすぎる。
今回、お気に入りは、一見地味な浮世絵です。母親が鏡台で髪を結いながら、子供にお乳をあげています。歌川国貞は描写が細かい、おもちゃが床に散乱そこは今と同じです、おもちゃも丁寧に描いています。黒漆塗りの鏡台に映る達磨と犬の張り子。描写が細かすぎる。
ネットとテレビに連動。
この展覧会図録がないんです。代わりにTwitterで連日、拡大図と全体図のツイートが流れました。国貞はそんなに好きじゃないっ私も、見に行きました。
歌川国貞 和の暮らし、和の着こなし。Twitterまとめ アカウントがなくても見れます。
ほとんどの作品が出ていますので、クリックして見てください。上で紹介した浮世絵も出ています。
NHKEテレ 2016年4月6日から10回、毎週火曜21:30からの「趣味どきっ」で、「旅したい!おいしい浮世絵」が放送されました。女優の小林聡美さんが、キュレーター・アートライターの林綾野さんの案内で、この展覧会を観たあとで、浮世絵に描かれた、江戸時代のグルメを味わう番組でした。

太田記念美術館 右に少し見えるのはラフォーレ原宿
歌川国貞 和の暮らし、和の着こなし。展 概要
※この展覧会は終了しました。
展覧会 webサイト: | http://www.ukiyoe-ota-muse.jp/exhibition/2016_utagawakunisada |
会 場: 住 所: 電 話: webサイト: twitter : | 太田記念美術館 東京都渋谷区神宮前1-10-10 (ラフォーレ原宿の裏) 03-577-8600(ハローダイヤル) http://www.ukiyoe-ota-muse.jp/ https://twitter.com/ukiyoeota |
会 期: | 2016年4月1日~2016年4月24日 |
休 館 日 : | 月曜日 |
開館 時間: | 10:30~17:30 入館は17:00まで |
入 場 料: | 一般700円、大高生500円、中学生以下無料 団体10名以上は、ひとり100円引き |
アクセス方法
最寄駅:JR原宿駅 表参道口下車 5分
東京メトロ千代田線・副都心線 明治神宮前駅 5番出口 3分
浮世絵動物園
河鍋暁斎
水野年方

耽美・華麗・悪魔主義 谷崎潤一郎のの着物展 弥生美術
