損して得とれの、本当の意味。

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最近知りました「損して得取れ」の本当の意味。

間違ってました。

「損して得取れ」というと、

広告費をバーンと使うとか、
通りがかりの人に、試食品をあげるとか、
取引前の先方の担当者を、銀座のクラブや料亭で接待

とかと、私も思っていました。

本当は、売れない商品を、捨ててしまうことだそうです。これを実行に移すと、劇的に業績が改善されるそうです(大阪の商人の考え方だそうです)

商品でも、固定資産でも、捨てるのは、つらい。

商品処分することは、商品開発の方、バイヤーの方、営業・販売の方、商品に関わった全て方にとって辛いことだと思います。

もっと宣伝すれば、もっと販路を変えれば、もっともっと安くすれば売れるのにって、思って棚卸の時に残していませんか。

しかしながら経理の立場から言わせてもらうと、「税金が安くなって嬉しい、家賃・固定資産税の等の在庫コストも減って、利益が増えて目出度いことです」

税金が安くなるのは、在庫として残っている限り、課税されるんです。税務署は厳しくて売れる見込みのない流行遅れの商品は、帳簿上で特別損失を計上してもダメ、会社から廃棄消滅させないと認めません。

成功者は「捨て魔」

私は経営者ブログをいくつか読み続けているのですが、「私は捨て魔なの」と言っているネットショップの女性経営者が、おひとり様ビジネスから成長して、今春、法人成りし、海外に進出しました。

それとは逆に、売れない商品を捨てられなくて、没落したデザイナーがいます。80年代デザイナーズブランド華やかな時代にデビューした人でした。10年以上前に、友人がこの会社の事務をしていました。

友人の話だと、暮れの大掃除で古い売れ残り商品を捨てようとしたら、社長でもあるデザイナーから、大目玉をくらったそうです。友達から後でその商品を見せられましたが、紐飾りのついたガーゼみたいなヨレヨレのブラウスでした。「安くしてあげるよ!」って言われたけれどことわりました。ダサダサでした。

その当時でも店は減るは、丸井の売り場は削られるわで、友人は転職、新しい会社で10年以上働いています。代官山のお店もブランドも既になく、あのデザイナー様、専門学校か女子大の服飾科の講師にでもなって、生き延びていればよいのですが。

売れない商品は、欲しく無い物のオーラを発しているようで、災害地の支援物資にしても、世界最貧国にプレゼントしても、ゴミにしかならないかもしれません(経理屋目線はキツクてごめんなさい。)

元経理課長が教える、税務署対策。

最後に対税務署対策です。決算日に棚卸をして、捨てる商品をごみ袋に入れただけだと税金が、かかる場合があります。(見解の相違ってやつ、全額損失・損金でも税務署がスルーしてくれればいいのですが、調査が入った時のために)念のため完全に社内から消えないとだめです。

原価割れセールで売って。残ったら決算日までに産廃業者に持ち込み、証明書を受け取っておくことです。いちゃもんをつけられた時の切り札は、請求書・領収証・納品書です、ハイ!

2013年2月4日初出
2015年12月19日加筆
2016年8月17日

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