細川様のお屋敷で見る、アンティーク着物
邸宅で見るアンティーク着物展は、アンティーク着物の愛好家が集まり、由緒あるクラシックなお屋敷で、アンティーク着物をコーディネートしたトルソーを展示する展覧会です。今年令和元年で7回目です。うっとりする着物も帯も小物も私物だそうで、大正・昭和の色鮮やかな美しい着物を見ることが出来てたん編満足でした。
運営の方が説明されていました。彼女達もトルーソーと見紛うような見事なアンティーク着物をお召しになっていました。トルソーへの着つけもされているそうです。着付けもきちんとされていて、美しかったです。会場でトルソーへの着付けは大変なことと、おしゃっていたお客様がいました。他装(人に着つけること)の着付けをする方でも、トルソーへの着つけは難しいそうです。一般の着物愛好家が、色々なハードルを越えて、開催している展覧会です。
邸宅で見るアンティーク着物展に、三年越しに行きました。着物好きな人をInstagramでもTwitterでもフォローしていて、その中には邸宅で見るアンティーク着物展@AkaKimonopatraもあります。開催日には多くの方の素敵なアンティーク着物の写真がTLに流れてきます。行きたいなと思っても他の展覧会と重なって行けなかったので、ようやく行ってきました。
今年のテーマは「花リレー」ということで四季の花を、春から夏、最後には四季の花々が咲き乱れる着物を順に展示していました。若い女性の着物には花の柄が似合います。

邸宅で見るアンティーク着物 2019 会場

邸宅で見るアンティーク着物 2019

邸宅で見るアンティーク着物 2019
印象に残ったコーディネート
会場で着物を着たトルソーを見た第一印象は、これは戦前の華族のお嬢様方のパーティーではありますまいか。縮緬や綸子の絹の垂れ物の着物で、お見合いの席にでも行くような飛び切り贅沢なコーディネートばかりでした。
振袖は正義
会場でトルソーを観ていて気が付いたのですが、振袖は真横から見ても、何処から見ても様になるます。振袖のトルソーは手が付いているので、袖の格好つけられていることもありますが。実際に人が着ても全角度で、美しい。振袖は正義です。
振袖は戦後は成人式で、誰でも着れるものになりました。戦前は一部のお金持ちのお嬢様しお召しになることが出来なかった着物です。ここにあるのは華族の御令嬢が着たものでしょうか。
最近の振袖は変わり結びが増えて、三重仮紐いや四重・五重仮紐を使う結び方が主流の様です。江戸時代からの伝統の、文庫、立て矢、ふくら雀の帯結びが私は好きなので、見事な文庫結びが見れて、少し感激しました。

邸宅で見るアンティーク着物 2019

邸宅で見るアンティーク着物 2019

邸宅で見るアンティーク着物 2019

邸宅で見るアンティーク着物 2019

邸宅で見るアンティーク着物 2019
印象的だった、アンティーク着物コーディネート。
羽織と着物・帯の取り合わせが、妙だったと思いました。柄の大きさも色も同じ、難しいコーディネートです。羽織に犬が隠れています。

邸宅で見るアンティーク着物2019 羽織のコーディネート
これは下町のお嬢さんが、上流階級の令嬢の集まりに招待されたので、頑張って参加したコーディネートかな。菊の友禅の着物に菊の帯。年齢も10代?女学校の憧れの上級生の集まりに、お呼ばれしました。

邸宅で見るアンティーク着物 2019 菊のコーディネート
ピンクの正統派の着物です。谷崎潤一郎の「細雪」の雪子が、立っているよう思えました。小振袖なのが良いです。実際にお見合いに使われたかな。

邸宅で見るアンティーク着物 2019 ピンクの小振袖
この帯を見たら、染帯が欲しくなりました。細かく描かれた染帯で、染帯と小紋もいいなと思ってしまいました。

邸宅で見るアンティーク着物 2019 染帯
そろそろ色づきはじめた、肥後細川庭園
会場となった松聲閣(しょうせいかく)は、肥後細川家の大名庭園、いで肥後細川庭園の一角にあります。当時日の庭園は、紅葉にはまだ早かったですが、木々が色づきはじめていました。

肥後細川庭園

肥後細川庭園 松聲閣(しょうせいかく)より
会場となりました松聲閣(しょうせいかく)は、明治20年代に細川家の学問所として建てられました。明治時代のお屋敷らしく入り口には車寄せがありました。邸宅で見るアンティーク着物展の数日後、天皇陛下の即位パレードがありました。パレードの最後に両陛下がお住まいである赤坂御所の車寄せに御用車が止まりました。これを見た時何か最近見なかったなと思って、こちらを思い出しました。車寄せは今は豪邸でも建てられないので、あまり見かけることもありません。
松聲閣は平屋の洋館と、2階建ての日本家屋の建物でした。展示は1階だけでしたが2階も見学できました、エレベーターで昇れます。

会場なった 松聲閣(しょうせいかく)
私は鎌倉に買い物やブログの取材しに行ったり、都内の美術館に行くときは着物を着ていきます。いつもは雨が降っても安心して着れる、紬を着ています。今回は茶屋辻の小紋を着ていきました。どんな着物を着ていくかでもわくわくできる。展覧会でした。
会場で「私もこんな着物が欲しい」という声が聞こえました。会場で見かけたアンティーク着物が欲しくなったら、入場時に配布された目録に広告が出ているお店に行きましょう。あなたの宝物が手に入るかも知れません。
裏表紙の広告の、目白駅近くのLUNCOに、帰り寄ってしまいました。店内には展覧会帰りのお客さんが何人も来ていました。
着物のことで言うと、当日神楽坂を回ってから会場に行きました。東西線の早稲田駅から歩いて行ったのですが、途中早稲田のガウディを見ることが出来ました。1階はギャラリーなんですね、機会があったら行きたいです。

正式名称は分かりませんが、早稲田のガウディ
邸宅で見るアンティーク着物展Ⅶ 「花リレー」 概要
邸宅で見るアンティーク着物展Ⅶ「花リレー」~いきものとともに~
w e b: | ブログ https://yaplog.jp/kimonopatra/ twitter https://twitter.com/AkaKimonopatra |
会 期: | 2019年11月2日(土)~11月4日(月・祝) |
会 場: | 肥後細川庭園 松聲閣(しょうせいかく) |
開館時間: | 2日(土)13:00~18:00 3日(日)10:00~18:00 4日(月・祝)10:00~18:00(入館は閉館の30分前まで) |
入 場 料 : | 一般500円 目録代含む 小学生以下無料 |
主催:アンティーク着物愛好会
掲載メディア
イベントチェッカー https://event-checker.info/antique-kimono/
きものタイムズ https://kimonotimes.net/2019/10/teitaku-antique-kimono/
肥後細川庭園 松聲閣(しょうせいかく)
webサイト: | web https://www.higo-hosokawa.jp/ |
住 所: | 〒112-0015 東京都文京区目白台1-1-2 |
電 話: | 03-3941-2010 |
アクセス方法 ページ
電車
東京メトロ有楽町線:江戸川橋駅下車(徒歩15分)
都電荒川線:早稲田駅下車(徒歩5分)
バス
Bーぐる:目白台一丁目下車(徒歩5分)
都営バス:早稲田下車(徒歩5分)
都営バス:ホテル椿山荘東京前下車(徒歩7分)
駐車場について
公園内に駐車場はありません。近隣の駐車場スペースをご利用ください。

邸宅で見るアンティーク着物 2019 訪問着
着物のエントリー
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池田重子 横浜スタイル展 そごう美術館 2017-2018 着物番長のトークショーに行ってきました。
耽美・華麗・悪魔主義 谷崎潤一郎の着物を見る。弥生美術館
http://koten-kagu.jp/2016/05/21/syumi-15/
2019年11月12日初出
2021年6月28日改訂