扇は技術立国日本で、唯一発明されたもの
私が小学生の頃、よく聞いた話で、「扇は日本で唯一発明されたものです。」高度成長期でした。発明品が、唯一つなのは、受け取り要によっては、「日本頑張らなくちゃ」「応用技術で高度成長、日本って凄いね」となります。当時はこれじゃイカン感がありました。(当時の日本は熱量半端ないですから)
扇は、まごうことなき、日本の発明品で世界の美意識を変えた、品です。
今も続く儀礼的な扇、
現代でも茶道や能楽など多くの遊芸は、扇を所持します。能楽では舞台では扇を開くことはなくても、袴の腰に扇を指して舞台に上がります。武士の刀の代わりと教えられました。私には中世以来の儀礼的な流れだと感じています。中世だと扇を持ってないと奴隷で、人間じゃありませんから。
現代でも結婚式に和服で参列するは女性は、末広を帯に差します。聞いた話だと地域によってお作法が違うそうで、難しいです。
フォーマルの場でなくても、夏になると扇を求めたくなります。冷房があり使う機会は少ないですが、バックに夏扇を忍ばせたいのは、日本人の血故でしょうか。
ちょっと思ったのですが、携帯が普及したころ、あれは現代の笏だといった方がいました。折り畳めるディスプレイが実用化しましたら、是非、扇型にしていただきたいです。現行のスマホを持つより、遥かに所作が粋だと思いませんか。
カンニングペーパー!話には聞いていましたが実物を見ました。
会場で「後月輪殿扇次第」九条兼孝筆(宮内庁書陵部)を見ました。白い紙扇に儀式のカンぺを書き込んで、図まで記入されています。生々しいものでした。貴族はカンペに使っていたのです。
父が悪口書いた扇を、後で息子が御所に持っていって騒ぎになったという、証拠の日記も展示されていました。扇と公家社会が密接すぎる。
次の即位式でも、使われるのでしょうか?貴族が使うなら、我々庶民もいいのかな、結婚式のスピーチに使いたいです。ぱちと扇を少し広げて、さりげなく見る。私はご指名があったら「高砂」を舞います。
\カンニングペーパー!?/
かつて1万円札で聖徳太子も手にしていた笏(しゃく)は、カンニングペーパーでもあったことをご存知ですか?扇にもそうした記録用具としての使われ方がありました。檜扇(ひおうぎ)は、笏や木簡を介して誕生したとも言われています。https://t.co/8rgd81bXwh pic.twitter.com/Ke9uxfi11B— サントリー美術館 (@sun_SMA) 2018年12月20日
\ちょっとメモしたつもりが…/
藤原実資(さねすけ)の日記『小右記』には、儀式に参列していた貴族が、他の参加者のミスを手持ちの扇にメモしたところ、その扇が関係者の間に出回り、不名誉な噂が広まってしまうという話も記録されています(笑)https://t.co/tlabzsOycc pic.twitter.com/a7PRzVqrSl— サントリー美術館 (@sun_SMA) 2018年12月21日
扇の流通 美術品が広い層に売られていた事実
この展覧会で触れられていたことですが、古代から近世まで、ほとんどの画家が扇の絵を描いていました。扇は幅広い層で使われていて、町で売られていました。美術品が扇という形で流通していたという視点は、ありませんでした。
やっぱりと思ったのは、扇面の張り交ぜ屏風は、リサイクル品が使われていた証拠がありました。物が溢れていない時代、綺麗なものは今よりずーと憧れて、大切にされていたはずです。(この感覚はサンリオが出来る前の、可愛いものに飢えていた時代を知っているので、想像出来ました)
\古扇ちょうだい!/
扇絵を貼った屏風を作りたい!でも、扇絵のコレクションが足りない…。そんな時は、知人を頼って、古扇を集めることもあったようです。扇面貼交屏風(画帖)には、扇絵をリメイクする人の趣味や、人脈の広さが表れているんですね。https://t.co/C9x14oi882 pic.twitter.com/yl9xSOxTCE— サントリー美術館 (@sun_SMA) 2019年1月12日
\コレクターズアイテム/
扇は消耗品。でも、捨ててしまうのはもったいないお気に入りの扇絵もありますよね?そんな時は、骨から扇絵を剥がしてコレクションしました。それを画帖や屏風に貼れば、保存・鑑賞もOK!貼られた扇を見ると、1度使用された折れ跡も見えます。https://t.co/8rgd81bXwh pic.twitter.com/qP9Poq4chk— サントリー美術館 (@sun_SMA) 2019年1月10日
扇は只々美しい
扇についてもっと知りたいなとサントリー美術館に行きました。そんな向学心より、只々美しい扇の美術品が見れました。源氏物語の扇の意味が中世の女の子には意外と知られていなかったなんていう品がありました。文化の香りを地方の箱入り娘さんに伝えたのも、扇のだったのかもしれません。
尾形光琳の弟の乾山の陶芸もありました。檜扇と紙の扇で成形の形を変えているとか、これから気を付けて鑑賞してみます。
お得情報
ホームページ限定割引券 こちらのページを印刷 http://www.suntory.co.jp/sma/map/
携帯・スマホの画面を見せて割引 こちらのページ http://www.suntory.co.jp/sma/map/の割引クーポンのバーコードを取得
チケット売り場で、「サントリー美術館、クーポン」と検索して100円引き。
あとろ割 新国立美術館・森美術館(六本木ヒルズ)の企画展チケットを提示
\扇を探せ! ③ サインにも注目/
扇を水面に投げてその舞い散る姿や着水の様子を楽しんだ「扇流し」。風雅な日本の文化ですが、美術館で扇を流すのは禁止です(笑)このサイン、どこにあるか探してみてください♪https://t.co/tlabzsOycc pic.twitter.com/J5Q0ju24dx— サントリー美術館 (@sun_SMA) 2018年12月19日
神の宝 玉手箱 展 概要
w e b: | サイト http://www.suntory.co.jp/sma/exhibition/2017_3/ twitter https://twitter.com/sun_SMA |
会 期: | 2019年5月31日(水)~7月1日(月・祝) |
会 場: | サントリー美術館 |
休 館 日 : | 月曜日 |
開館時間: | 10:00~18:00 毎週金・土曜日 7/16は20:00まで (入館は閉館の30分前まで) |
入 場 料 : | 一般1,300円(1,200円)大学・高校1,000円(800円) 中学生以下無料( )内 団体 各種障がい者手帳お持ちの方は、本人と介護者一人まで無料 詳細はサイトで |
サントリー美術館アクセス方法
webサイト: | web http://www.suntory.co.jp/sma/ twitter https://twitter.com/sun_SMA |
住 所: | 東京都港区赤坂9-7-4 東京ミッドタウン ガレリア3階 |
電 話: | 03-3479-8600 |
アクセス方法 東京ミッドタウン入り口
地下鉄 | 都営地下鉄 | 大江戸線 | 六本木駅出口8 | 直結 |
東京メトロ | 日比谷線 | 六本木駅より地下通路 | 直結 | |
東京メトロ | 千代田線 | 乃木坂駅出口3 | 徒歩3分 | |
バ ス | 都営バス | 都01 渋谷⇔新橋 | 六本木 | 下車徒歩2分 |
ちぃばす | 赤坂ルート田町ルート | 六本木7丁目 檜町公園 | 下車1分 |
2019年1月12日初出
2021年8月7日改訂