「総特集 木原敏江 エレガンスの女王」ファン歴40年超えです、世界で一番好きな王道少女漫画家を語ります。

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「エレガンスの女王」は木原敏江さんにぴったりの称号

私は積読はしない主義なんです。これから読む本しかAmazonに注文しません。昨年の秋の「総特集 木原敏江 エレガンスの女王」の出版直後に書評を書けば、ぱずったかも?積読しない主義なので、twitterが木原敏江祭りを開催中も、横目で見ておりました。成功したければ、流行に乗れ、波に乗れと、有名な経営コンサルタントに、直に怒られましが、生来の性格なのか、親に流行に乗るのは田舎者だと教育されましたので、静かになったところで、書評を書きます。この本は重版になったので、読みたくなったら、新刊書のお買い上げよろしくお願いします。

カバーが「摩利と新吾」で、コンサートマスターの指揮者の新吾と摩利が、喝さいの中階段を降りてくる、ピンク・赤を基調にした、連載当時の扉絵が使われていましたイラストです。これが木原さんの世界にぴったり。ざっつ少女漫画!王道少女漫画です。

木原さんの漫画のことを、教えてくれたのは妹でした。週刊マーガレットで連載中の新選組の時代劇「天までのぼれ」のころでした。姉妹共々木原さんのファンで、コミックの融通ができたのはよかったなー。姉妹で週マから別冊マーガレット、白泉社の花とゆめ・ララと、連載雑誌を追いかけました。

「摩利と新吾」の連載が終わったのが、大学卒業のころで、漫画誌を追いかけることはやめました。「アンジェリック」「夢の碑」はコミックスで読みました。時々「大正浪漫探偵譚シリーズ」など本屋で出会えれば、買いました。「杖と翼」は文庫を一挙買いしました。数年に一度思い出すと新刊を読んでいます。

私が木原敏江さんの漫画が好きな理由

ごく最近、竹宮恵子さんの漫画を私は読めないんだなと、気が付きました。竹宮さんも木原さんと同じ頃デビューで、当然読んでいるはずなのですが、覚えてないのです。最近電子書籍の1巻無料が出ているので、有名作は読んでみようかなと、ダウンロードしたのですが、漫画が読めないのです。セリフ(ネーム)がざらついて、読めない。有名作家でも、名作でも読めないもはあります。生理的に受け付けない本があります。まあ、研究者なら読まないとならないけれど、趣味の暇つぶしですから気にしないです。

生理的に、一番合っている漫画家が木原敏江さんなんです。同じ東京生まれで、この呼吸は分かる。書いている世界が、私の好きな古い時代のもの。舞台は日本とヨーロッパ。

私は、他人が失敗しても、自分のことのように受け止めてしまいます、共感性羞恥です。作中で登場人物が恥をかかされるのは、読むに堪えないです。そのため漫画や小説を選ぶとき、慎重になります。「攻殻機動隊」「魔法使いの嫁」「鋼の錬金術師」など最近作や男性向けの漫画も読んでいます。作品の世界観が好みという他に、作品の内容も調べて買います。アニメをみたり、ネタバレを知ってからにします。慎重なんです。

そういう事情もあり、木原さんの作品を愛読してきました。また、悪人はとことん悪いので、フルボッコにしていいという、勧善懲悪を描かないところも好きです。最近はアニメでも勧善懲悪系は頭悪いんじゃない、としか感じれません。

もちろん、ロマンティックで夢見るよな、ストーリーは大好きです。歴史は好きでしたが、今一つ理解できなかった新選組のことが理解できたのが、「天まであがれ」でした。「アンジェリック」は出てくる男達がイイ男過ぎて、私の人生に大きく影響を与えました。

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本を読みながら、答え合わせ。

「総特集 木原敏江 エレガンスの女王」を読みながら、答え合わせをしている気分になりました。小学生のころから木原さんの漫画を読んでいました。週刊マーガレットでのご活躍も知っています。時代劇と神話とSFがタブーだったのは小学生読者にも分かりました。ヨーロッパを舞台にした、ラブコメを描いていた木原さんは、ぎりぎりの際を攻めているなと感じていました。

そんな中、時代劇「天までのぼれ」の連載がはじまり、あれと思いました。テレビでは時代劇全盛で、正月には桃割れにくす玉簪で町娘と同じ恰好になる10代もいましたので、みんな時代物は嫌いではなかったはず。でも周囲で話題にしていたのは、うちら姉妹ぐらいでした。その後「王子様がいいの」と戦国コメディー「花草紙」で、振り切って週刊マーガレットを去りました。薄々読者としても、何かあったんじゃないと、思ってました。

その後も掲載誌・出版社を変えられていましたので、その裏で編集とこういうやり取りがあったと書かれていました。なるほどあの作品の裏でこんなことがあったのかです。私としては高得点の問題を解かせてもらいました。

木原さんは、「夢の碑」のころから絵柄が変わりました。以前は漫画漫画していました。ロマティックなストーリーなのに、一条ゆかりさんのような絵でなくて、ちょっと残念でした。「夢の碑」前後から絵が綺麗に、絵画的になりました。

絵柄が変わっても、レディースコミック誌に変わっても、漫画が変わらないのが、不思議でした。インタビューでは、

とわいえ、雑誌のメインターゲット層を意識して作風を変えるといったことはあまりしませんでした。

53ページ

木原さんらしいというのか、思い出したように木原作品を読む、私のようなものには、絵柄が変わっても、1970年代と何ら変わらない、スタンスで読めるのです。たまに読むので嬉しいです。

「総特集 木原敏江 エレガンスの女王」と木原敏江の画集

「総特集 木原敏江 エレガンスの女王」と木原敏江の画集の書影

影響は海を越えて

木原さんの作品は、宝塚の舞台に掛けられています。アニメ化も実写ドラマ・映画化もされていません。一般の知名度は、池田理代子さんや萩尾望都さんより低いです。そこは少女漫画を知る人や好みを同じうする者だけが、知っていればよいのですけれど。

ネットには木原さんに影響を受けたと思われる、作品がちらほらあります。

木原作品の場合、影響というより開放されたといった方が適切だと、考えています。触れたことにより、創作者の中に元からあったものが、開放されているように感じられます。Amazonの書籍ページに、おすすめで上がってくる漫画にあります。今の漫画界のことは、まったく分からないですが、木原さんの蒔いたロマンスの種は、私の知らないところで芽吹いているようです。

いつぞや、海を越え大陸から流れてきたイラストが、木原さんの描く絵そっくりでした。漢服を着た青年が髪と服をたなびかせていました。直接の影響でないかもしれませんが、木原的なるのものに触れて、開放されたイラストに見えました。

「総特集 木原敏江 エレガンスの女王」について

「総特集 木原敏江 エレガンスの女王」河出書房新社 定価1,944円

出版リンク

twitter 【公式】『総特集 木原敏江』重版発売中!

河出書房新社サイト内 総特集木 原敏江 エレガンスの女王 ページ

木原敏江関連リンク

ファンサイト インタビュー記事があります。あーらdozi様 木原敏江ファンサイト

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