住宅地の中にひっそりとある、お寺。
大宝寺は大町の住宅街にあります。長谷から名越へ続く県道から奥に入ります。妙法寺・安国論寺・長勝寺と、大きな日蓮宗の寺が集まっているエリアにあります。それに比べると同じ日蓮宗でも、小さなお寺で日蓮上人の伝説もない寺です。ここは日蓮上人より古い、平安時代の武将・新羅(源)三郎義光と子孫の佐竹氏ゆかりの寺院なのです。
新羅三郎義満を祖とする、佐竹氏ゆかり地
平安時代、八幡太郎義家の弟の新羅三郎は、この地に屋敷を建て、子孫の佐竹氏は代々ここに住みました。境内には新羅三郎が信仰した多福大明神が祀られて、大宝寺の守り神になっています。この社は大町八雲神社に合祀されました。明応八年(1499)に妙法寺の日証上人によりもどされました。7月の八雲神社の例祭では神輿が巡回して、境内の新羅三郎の墓の前で祝詞をあげます。
八雲神社(大町)

新羅三郎義光守護神 大多福稲荷大明神
大宝寺の境内に足を踏み入れると、すぐ目に入る白い石のお宮です。平成12年に出来たばかりで、まだ綺麗。大宝寺の守り神。

大宝寺 大多福稲荷大明神

大宝寺 大多福稲荷大明神
義光の墓とも云われる、五輪塔
本堂の右手前に、立派な宝筐院塔があります。佐竹家の祖、新羅三郎義光の墓とも供養塔とも呼ばれています。

大宝寺 新羅三郎義光の墓
本堂にある仏様
本堂には、本尊の木造日蓮上人坐像、木造の新羅三郎義光像、木造子育て鬼子母神像があります。

大宝寺 本堂
大宝寺とは
宗派 日蓮宗
山号寺号 多福山一乗院大宝寺(たふくさん いちじょういん だいほうじ)
創建 文安元年(1444)
開山 日出上人
開基 佐竹義盛
本尊 三宝祖師
辺りは常陸の国の御家人佐竹氏代々の屋敷跡と、伝えられる。佐竹氏の先祖
新羅三郎義光が永保三年(1083)の後三年の役のとき、兄源義家とともにこれを鎮め、甲斐守となってここに館を構えた。以来、佐竹氏の居館となった。
室町時代の応永六年(1399)、佐竹義盛が出家し、屋敷のそばに多福寺を建立したのが前身となった。その後、廃寺となっていたのを文安元年(1444)、本覚寺開山日出上人が再興し、多福寺の名を山号に残し、大宝寺と改めたという。
境内には、新羅三郎義光ゆかりの多福神社がある。(略)
鎌倉の寺 小事典
アクセスデータ
webサイト: | なし |
住 所: | 神奈川県鎌倉市大町3-6-22 |
電 話: | 0467-22-2973 |
入場時間 : | 特になし |
拝 観 料: | 無料 |
アクセス方法
最寄駅:JR横須賀線線鎌倉駅・江ノ島電鉄鎌倉駅 東口 徒歩20分
バ ス:京急バス 鎌30鎌倉⇔新逗子 名越四つ角 下車2分
京急バス 鎌31鎌倉⇔緑ヶ丘入り口 名越四つ角 下車2分

大宝寺への道
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