東京国立博物館 北庭園公開 2017年秋 鑑賞ポイントを探せと、公家の館・九条館が良かった。 

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東京国立博物館 北庭園インテリア関連の展覧会と本
東京国立博物館 北庭園
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ずーと行きたかった、博物館の庭。

東京国立博物館に行くたびに、本館一階のバルコニーから見れる庭園に、いつか行ってみたいなと思いました。運慶展に行ったとき、公開していたので、見てまいりました。管理人の趣味と興味で、幕末の公家様のお住まい、九条館もじっくり観てきました。

東京国立博物館 北庭園 入り口

東京国立博物館 北庭園 入り口

本館と東洋館の間、レストランゆりの木の脇から庭園に入りました。正式には「北庭園」と呼ぶようです。

庭の中には茶室が点在。

北庭園内には茶室が点在しています。茶道のことには疎いの、説明は東京国立博物館のサイトを見て下さい。

庭園と茶室の紹介 http://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=121

素人の意見ですけれど、三つの茶室は、春草廬が田舎家、転合庵が町屋の趣。六窓庵がワクワク系(無理やり)と違った印象でした。茶室も色々な建て方があるのですな(もろ素人)。

寺社建築と住宅になると俄然興味が湧きます。名古屋の寺院から移築された応挙館は残念ながら雨戸で閉ざされていました。丸山応挙の襖絵の座敷が覗けませんでした。またの機会に。

東京国立博物館 北庭園 

東京国立博物館 北庭園

東京国立博物館 北庭園 

東京国立博物館 北庭園

東京国立博物館 北庭園 応挙館 

東京国立博物館 北庭園 応挙館

日本家屋の欠点は、雨戸を閉めてしまうと、変化も装飾もないことです。ヨーロッパの建築は窓を閉じても、外部のへの意匠・装飾を忘れないことです。

ベストポジションを探せ!それは本館バルコニー。

素人でも楽しめる、日本庭園の見方。

鎌倉ブログも書いています。鎌倉にも歴史的な庭園があり、花の寺も幾つもあります。100以上の寺院のエントリーを書いた、私がおすすめする、日本庭園の見方を紹介します。

1、何のためにその庭が作られたか、案内板なので簡単な歴史を知っておく。

庭園は美術品などと違い、植栽が生え変わり、改造が出来ると思いきや、一番初めの造園哲学が残っています。客殿のお客様をおもてなしする庭は、客殿から見るのがベスト。

2、ベストポジションを探して、そこで見る。

何処で見るのが最高なのか、持ち主側が分ってない場合もあります。そこは1の歴史などから、推理してみます。

庭の成りたちには、寝殿造りなどの権威としての庭、神社仏閣の宗教の庭、茶室の庭など楽しみの庭があります。とっても数が多いのが「場所が空いているので、花を植えました系の庭」の庭です。まあ庶民の庭はこれですけれど、住んでいる人が楽しむお庭です。有名なお寺でもこのタイプ多いです。

鑑賞ポイント2通りあります。

※ 特定の場所から、よく見れるように作られた庭。例、座敷からながめる料亭の庭など。
※ 歩き回り変化を楽しむ庭。例、茶室の庭など。

庭園中歩き回って、本館バルコニーが最高だった。

レストランゆりの木の脇から、庭園に入って順路通り歩いて見ました。池の右側から回る道です。初めから木が育ちすぎているなーと印象を持ちました。茶室がある辺りは、灯篭は置かれ花の咲く植栽で、変化がありました。応挙館から九条館を回り池の前に来たとき、ここが北庭園のベストポジションだと、感じました。

池の前にはベンチもあり、カフェカーも出ていましたので、皆さん飲みながら休んでいました。バルコニーの前です。上から見ても大差がないです。池越しに茶室と紅葉をはじめた木立。ここで見るのが最高です。

東京国立博物館は江戸時代、将軍の菩提寺であった寛永寺の本堂の跡に建てられました。本堂の後ろにあった庭園が基になりました。何度も改修され、フォーカルポイントになっている茶室も後で移築されました。元は寛永寺のお客様に見てもらう、おもてなしの庭です。

寛永寺を訪問する、お客様になったつもりで、バルコニーから眺めてみましょう。

東京国立博物館 北庭園

東京国立博物館 北庭園

九条館 

九条家は、公家で藤原北家・五摂家の一つです。明治以降華族の最高位、公爵家となりました。大正天皇の皇后 貞明皇后は九条家の方です。今上天皇の御祖母様の実家となります。こちらの九条館は、幕末に京都御所の中にあった、九条家の屋敷に建っていた建物で、当主の居室として使われ、のちに赤坂にあった九条家の屋敷に移築されたものを、昭和九年に寄贈されました。

私が北庭園に行ったとき、応挙館は雨戸で閉ざされていました。九条館は雨戸が開けられていたので、外から中の座敷がみれました。幕末の京都のお公家さんの、お住まいを見れるとは貴重です。古建築に興味を持っていますので格別でした。

武家屋敷と比べると、やはり雅です。それと広い印象を受けます。京間で何も置かれていないからでしょう。シンプルで好感が持てました。床の間は狩野派の絵だそうです。硝子戸が嵌められているのは明治になってからなのでしょうか。座敷の周りの廊下にも畳が敷詰られているのは、庶民感覚では贅沢です。とわいえ贅を尽くしたというより、知性と教養の高さを尽くす、お公家様の戦闘能力を垣間見た、お屋敷でした。藤原北家、九条家は幾度となく歴史的に名を遺した一族ですから、歴史マニアさんはいろいろ想像できるでしょう。

東京国立博物館 施設有料貸出 茶室

東京国立博物館 北庭園 九条館

東京国立博物館 北庭園 九条館

東京国立博物館 北庭園 九条館

東京国立博物館 北庭園 九条館 床が高い!

東京国立博物館 北庭園 九条館

東京国立博物館 北庭園 九条館

東京国立博物館 北庭園 九条館

東京国立博物館 北庭園 九条館

温暖化トーキョー。木が茂り過ぎ!

鎌倉でも温暖化の影響で、うちの裏山では竹が生えて来ています。来年あたりから竹林カフェが開けそうです。(笑い!)ある寺院の副住職さんは「鎌倉時代の創建以来、最も木が茂っています。」とボケていました。

北庭園を歩きながら、東京でも温暖化傾向で、木が大きくなりすぎているんだな感じました。もう少し木がスッキリしていると、いいのになと、思いました。奥の方はジャングル化しそうです。

東京で美術館の庭園で有名なのは、青山の根津美術館です。畠山記念美術館や静嘉堂文庫も有名ですが未見なので、根津と比べてしまいました。根津美術館は一年中庭園が公開されていて、名物になっているので入館者はほとんど庭園を回ります。茶室が点在する庭で、綺麗に庭が手入れされています。

それと比べてしまうと、北庭園は茶室への踏み石が擬木でちょっと残念です。

東京国立博物館 北庭園 

東京国立博物館 北庭園

北庭園開放の概要

庭園公開

東京国立博物館 北庭園の開放は、毎年春と秋、桜と紅葉の頃に行われています。

webサイトによると、毎月、ボランティアによる「応挙館茶会」「庭園茶室ツアー」を開催しています。ガイドツアー

庭園と茶室の紹介 http://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=121

茶室の貸し出しもしているので、外部の団体が、お茶会やイベントを開催しています。さがせば気楽に参加できる、お茶会もあるようです。

2017年秋の庭園公開の概要

w e b:紹介ページ http://www.tnm.jp/modules/r_event/index.php?controller=dtl&cid=5&id=9222
関連ブログエントリー 秋の庭園開放、ここに注目! 大燈籠
公開期間: 2017年10月24日(火) ~ 2017年12月3日(日)
公開時間: 10:00 ~ 16:00 注意:博物館の開館時間より早く閉まります。
入  口: 入口は2か所あります。
・本館を正面に見て右側、レストランゆりの木側の入口
・本館を正面に見て左側、平成館との間の入口

※池の前にカフェがでています。
※お茶室の中に入ることはできません。

東京国立博物館 アクセス方法

webサイト:web http://www.tnm.jp/
twitter https://twitter.com/TNM_PR
住   所:東京都台東区上野公園13-9
電   話: 03-5777-8600 ハローダイヤル

アクセス方法 webページ

JR上野駅公園口 徒歩10分
JR鶯谷駅南口下車 徒歩10分
東京メトロ 銀座線・日比谷線上野駅 徒歩15分
東京メトロ 千代田線根津駅下車 徒歩15分
京成電鉄 京成上野駅下車 徒歩15分
バス利用
台東区循環バス「東西めぐりん」上野駅・上野公園バス停より、1つ目の東京国立博物館前 徒歩2分
東京都台東区上野公園13-9
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