運慶展 東京国立博物館 2017 運慶の仏像が上野に集結!

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運慶展歴史の展覧会・講演会
運慶展 https://twitter.com/TNM_PR
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只々、完成度の高さに圧倒されました。

東京国立博物館の運慶展に行ってきました。運慶の仏さまたちの、完成度の高さに圧倒されました。

鎌倉の美とは何か、その答え探索するため鎌倉ブログを書いています。2017年は鎌倉時代を代表する仏師、運慶・慶派にスポットが当たった年でした。鎌倉的意匠のインテリ用品・木工製品を企画したいので、個人的に少し必然と縁を感じています。

横須賀市 浄楽寺

浄楽寺|運慶の仏様を見に行く、 逗子・葉山に立ち寄りご機嫌です。アクセスデータ付き。
3/3と10/19に運慶の仏像が公開されます。 運慶は鎌倉時代はじめに、源平の戦いの南都焼き討ちで焼失した、奈良の東大寺・興福寺の復興で、運慶は東大寺の金剛力士像、興福寺の無著菩薩・世親菩薩立像など有名な仏像を作りました。 運慶は奈...

鎌倉国宝館 優美なる慶派の仏展

運慶の流れをくむ、慶派のほとけ展 鎌倉国宝館 2017年 今年は運慶・快慶イヤー!
 鎌倉時代の仏像といえば、運慶・快慶です。 歴史の授業で鎌倉時代、平家による奈良の大仏殿などが焼け落ちた、南都焼き討ちの復興で、東大寺南大門の金剛力士像を、奈良の仏師、運慶・快慶が作ったことが有名です。平安時代の仏像と違い、リアルな作風で...

運慶の仏像の感想

最近の展覧会の傾向で、運慶展もお像が独立タイプの陳列台で360度回って拝見できました。国宝物後ろ姿が見れました

父、康慶作 阿弥陀如来坐像および脇侍 長岳寺

定朝と違う、肉感的でない普通の中肉中背の体の造形。運慶と似ています。運慶と比べると、より渋く、堅い感じがしました。運慶は父康慶の元でしっかり技術を習得し、ものにしました。お父さんと比べると運慶の方が、花があるし優美です。

国宝 大日如来坐像 運慶作 円成寺蔵

運慶のデビュー作、工房で作業するようになった後年の運慶の制作方法と違い、一人で11ヶ月かけて制作しました。父康慶の監督下で、普通ならこの大きさの仏像の制作期間が3ヶ月程度であったそうです。康慶の作に造形そのままです。運慶らしい華のある仏像で父の技を受け継ぎながら、自分らしさをシッカリ出しています。

国宝 毘沙門天立像運慶作 願成就院蔵

源頼朝の舅、北条時政の建立の伊豆の願成就院にあります。公開日が限られている仏さまです。京都に来ていた頼朝に運慶が働きかけ(営業したのです)、運慶初の東国での活動となりました。

武家好みにのリアルな仏像です。京都・奈良のしがらみを離れ、のびのびと制作。奈良の仏像に学びながら、左に大きく腰をひねり、右手を高く上げるのはそれまでの神将像にはない造形だそう。

阿弥陀如来坐像および両脇侍立像 不動明王立像 毘沙門天立像 運慶作 浄楽寺蔵

5月に拝見した横須賀の浄楽寺の仏様と再会。21日からの阿弥陀三尊像の展示に合わせて10月27日に行ったくらい再び観たかったです。展示方法がかっこよくて、金のバックに阿弥陀三尊と、その前に独立して毘沙門天と不動明王が立ってらしゃいました。阿弥陀像は今回の展覧会一番大きな仏像だそうです。

両脇待の高く結い上げた髪型と、優雅に腰をひねる姿は、その後、運慶と慶派のスタンダードになりました。

八大童子立像 運慶作 金剛峯寺蔵

他の仏像より肉感的で、セクシー!お寺のお稚児さんを模したものかしら。少年の体に筋肉がついて、中身は大人。仏法を守る戦隊!

無著菩薩立像・世親菩薩立像 四天王立像 興福寺

八代童子立像が若くてキュートなら、こちらは渋かったです。写実的で、生きているんじゃないのかと、思わせる御像でした。この域に来てしまうと神業としか言いようがない。国宝のお像の周りをぐるぐる回れるのも、凄い体験だった。

天燈鬼立像・龍燈鬼立像 康弁作 興福寺

第3部の運慶の息子と弟子のコーナーも見ごたえがありました。高山寺の湛慶作 子犬像が皆さんの心を鷲掴みしていました。隣には 牡鹿・牝鹿像もありました。可愛い!

最後は鬼が灯篭を、頭にのせてたり、持ち上げたりの天燈鬼立像・龍燈鬼立像でした。表情がユーモラスで眉毛はギザギザだったり、巻き付いている蛇にも水晶の目玉が入っていたり、運慶にはない技法で、笑わしてくれました。

作品によって、作風を変える運慶

会場で運慶の仏を観て思ったこと。運慶はクライアントによって作風も変えるし、仏像に合わせ、きっちり制作しています。勿論運慶の個性はどの仏像にも反映されています。これは半端な実力しかない職人には出来ないことです。

大日如来坐像 真如苑真澄寺と地蔵菩薩坐像 六波羅密寺

大日如来坐像 真如苑真澄寺と地蔵菩薩坐像 六波羅密寺が向かい合わせで展示されていました。華麗な大日如来と古色がついて黒い(本当は彩色され戴金で装飾されていた。)地蔵菩薩を、何度も振り返りながら見比べました、優美な大日如来とストイックな地蔵菩薩でどっちも運慶。凄い才能だ。

大日如来坐像 光得寺

運慶はふり幅が広いなーと感心して、次に移ると、同じ大日如来坐像でこちらはお厨子に入った小ぶりな、大日如来坐像 光得寺 がありました。鎌倉武将足利義兼の追善に作られてもので、蓮華座の下には4匹の獅子、厨子には曼陀羅が描かれています。実物を観てこれはと思ったのは、蓮華座の蓮の葉の先端に、雫型の水晶をぶらせ下げて、可愛らしいこと。こういう細工も運慶の指示により、運慶の仏所(工房)で作られていたので、プロデュース力高いなー。

聖観音菩薩立像 瀧山寺

聖観音菩薩立像 瀧山寺 は以前から知っていました。想像以上に綺麗でした。明治時代に制作当時の姿に、彩色されました。現在では賛否ある修復です。今展覧会に、制作当時の仏像が出品されて運慶の制作意図が分りました。この像は頼朝の三回忌に、頼朝の従弟の僧寛伝が注文しました。親族を弔う仏なので、優美で優しい御像に作ったのかと思いました。

 

出品作の写真は、東京国立博物館サイト内 運慶展 特設サイト内 主要作品
「3分で読める運慶展出品作品紹介」(公開終了)にあります。

2017年は運慶・快慶・慶派イヤー

快慶展 奈良国立博物館 2017年4月8日~6月4日
鎌倉国宝館 鎌倉の至宝 優美なる慶派のほとけ展 2017年4月22日~6月4日

運慶の流れをくむ、慶派のほとけ展 鎌倉国宝館 2017年 今年は運慶・快慶イヤー!
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運慶展 東京国立博物館 2017年9月26日~11月26日
神奈川県立金沢文庫 特別展運慶 2018年1月13日~3月11日

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運慶 鎌倉幕府と霊験 展 神奈川県立金沢文庫 2018 東国で運慶は伝説となった。
運慶・慶派イヤー最後の展覧会 昨年から始まった、運慶・慶派イヤーの最後の展覧会です。昨年秋の東京国立博物館の運慶展では。"運慶は真作でなくっちゃ”とバブリーな感覚で盛り上がりました。それが落ち着いて、"伝運慶作の仏像は、あっちこっちにある...

横須賀市 浄楽寺 運慶仏特別公開 2017年4月28日~5月28日、10月19日 2018年3月3日
予約すれば拝観できます、詳しくはサイトで。

浄楽寺|運慶の仏様を見に行く、 逗子・葉山に立ち寄りご機嫌です。アクセスデータ付き。
3/3と10/19に運慶の仏像が公開されます。 運慶は鎌倉時代はじめに、源平の戦いの南都焼き討ちで焼失した、奈良の東大寺・興福寺の復興で、運慶は東大寺の金剛力士像、興福寺の無著菩薩・世親菩薩立像など有名な仏像を作りました。 運慶は奈...

運慶の弟子で鎌倉に行った仏師たちは、鎌倉仏師と呼ばれました。禅宗と唐物が熱狂的に迎えられた鎌倉では、仏師たちは京都とも奈良とも違う道を辿りました。

鎌倉彫の仏具展 鎌倉彫会館3階 鎌倉彫資料館 2017 仏師が作る鎌倉彫。
鎌倉仏師たちが辿った道 2017年2018年は東京国立博物館の運慶展があり、運慶・快慶そして運慶の系譜に連なる慶派の仏師たちに注目が集まりました。運慶の弟子たちがその後辿った道は、京都や奈良の仏師たちと別な道でした。宋から来た臨済禅は鎌倉...

運慶展 会場構成と主な作品

第1章 運慶を生んだ系譜ー康慶から運慶へ

国宝 大日如来坐像(だいにちにょらいざぞう)運慶作 平安時代・安元2年(1176)
奈良・円成寺蔵
重要文化財 仏頭(ぶっとう)運慶作 鎌倉時代・文治2年(1186)奈良・興福寺蔵
国宝 運慶願経(法華経巻第八) (うんけいがんぎょう ほけきょうまきだいはち)(部分)
平安時代・寿永2年(1183)

第2章 運慶の彫刻ーその独創性

国宝 毘沙門天立像(びしゃもんてんりゅうぞう)運慶作 鎌倉時代・文治2年(1186)
静岡・願成就院蔵

国宝 八大童子立像のうち恵光童子・制多伽童子(はちだいじどうじりゅうぞう のうち えこうどうじ・せいたかどうじ)運慶作 鎌倉時代・建久8年(1197)頃 和歌山・金剛峯寺蔵

重要文化財 阿弥陀如来坐像および両脇侍立像(あみだにょらいざぞう および りょうきょうじりゅうぞう)
重要文化財 不動明王立像(ふどうみょうおうりゅうぞう)
重要文化財 毘沙門天立像(びしゃもんてんりゅうぞう)
運慶作 鎌倉時代・文治5年(1189)神奈川・浄楽寺蔵

国宝 無著菩薩立像・世親菩薩立像(むじゃくぼさつりゅうぞう・せしんぼさつりゅうぞう)
運慶作 鎌倉時代・建暦2年(1212)頃 奈良・興福寺蔵

重要文化財 聖観音菩薩立像(しょうかんのんぼさつりゅうぞう)運慶・湛慶作
鎌倉時代・正治3年(1201)頃 愛知・瀧山寺蔵

第3章 運慶風の展開ー運慶の息子と周辺の仏師

重要文化財 十二神将立像(じゅうにしんしょうりゅうぞう)京都・浄瑠璃寺伝来
鎌倉時代・13世紀 東京・静嘉堂文庫美術館蔵(子神・丑神・寅神・卯神・午神・酉神・亥神)東京国立博物館蔵(辰神・巳神・未神・申神・戌神)

国宝 天燈鬼立像・龍燈鬼立像(てんとうきりゅうぞう・りゅうとうきりゅうぞう)
康弁作(龍燈鬼立像)鎌倉時代・建保3年(1215)奈良・興福寺蔵

興福寺中金堂再建記念特別展「運慶」展 概要

w e b:特別サイト  http://unkei2017.jp/

博物館サイト内 http://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=1861

twitter 龍頭鬼@運慶展公式 https://twitter.com/unkei2017(公開終了)

twitter 運慶展混雑情報 https://twitter.com/unkei2017komi

1089ブログ http://www.tnm.jp/modules/rblog/index.php/1/category/88/

facebook 運慶展公式 https://www.facebook.com/unkei2017/

会  期: 2017年9月26日(水)~11月26日(日)
会  場: 東京国立博物館
休 館 日 : 月曜日 10/9(月・祝)は開館
開館時間: 10:00~17:00 毎週金・土曜日 7/16は21:00まで
(入館は閉館の30分前まで)
入 場 料  :一般1600円(1400円/1300円) 大学生1200円(1000円/900円)
高校生900円(700円/600円) 中学生以下無料( )内 前売/20名以上の団体
障がい者とその介護者一名は無料です。入館の際に障がい者手帳などをご提示ください。詳細はサイトで

コンテンツ 運慶学園 http://unkei2017.jp/gakuen

国立東京博物館アクセス方法

webサイト:web http://www.tnm.jp/
twitter https://twitter.com/TNM_PR
住   所:東京都台東区上野公園13-9
電   話: 03-5777-8600 ハローダイヤル

アクセス方法 webページ

JR上野駅公園口 徒歩10分
JR鶯谷駅南口下車 徒歩10分
東京メトロ 銀座線・日比谷線上野駅 徒歩15分
東京メトロ 千代田線根津駅下車 徒歩15分
京成電鉄 京成上野駅下車 徒歩15分
バス利用
台東区循環バス「東西めぐりん」上野駅・上野公園バス停より、1つ目の東京国立博物館前 徒歩2分
東京都台東区上野公園13-9
運慶展

運慶展 https://twitter.com/TNM_PR

2017年10月31日初出
2019年6月25日リンク解除

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