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超絶記録!西山夘三のすまい採集帖展 LIXIL GALLERY 2017 部屋に物があふれていたのは戦前からだった。

超絶記録!西山夘三のすまい採集帖展 
超絶記録!西山夘三のすまい採集帖展 LIXILギャラリー 

日本の家には、何が置いてあったのだろう

日本の住まいは、欧米に比べると、物凄く引けを取ってしまう。普通の人の家が、インテリア雑誌のグラビアに載れるレベルの、欧米とは違い。日本では有名建築家の豪邸で、なお暮らしの手あかの付いてない築浅でないと、雑誌登場は体裁のつかぬものです。

先日の国立近代美術館の日本の家展では、家そのものに注目して、多くの模型が展示されました。家具も雑多な生活用品もない、模型はそれなりに美しく、ヴィジュアル的に見られました。住人があの空間にどんな家具や家財を持ち込み、どう暮らしているのか気になるところです。

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戦前から、住宅は何が置かれどう暮らして来たのか、京大の教授で、日本の団地に食・寝分離のダイニングキッチンを導入した、西山夘三の膨大な記録から解き明かします。

漫画少年は記録魔に

西山少年は漫画家志望でした。旧制中学では漫画倶楽部を作り友人と漫画本を作り、旧制高校では漫画と小説を書きました。後にその画力が住宅の実地調査で存分に生かされました。

戦前から数万軒の実地調査をしていて、膨大かつ精細なスケッチ・写真・記録を残しました。その中から、西山の地元でもある京都の町屋、国民住宅、電車住宅から、簡易宿泊所、タコ部屋など、あらゆる日本人の住まいを調査し、精密なイラストの記録を残しました。そこには建築家の設計図には描かれない、雑多なモノが置かれています。日本人は家に何をおいたのでしょう。

日本のインテリア、理想と現実の狭間で、

日本のインテリアが、今一つなのは、京町屋の座敷のように何もない部屋を、日本人が好むからです。歴史的に床に坐り、収納家具以外使われず。それも押し入れや何度など建物作り付けのものに変られました。家具も道具も何も置いてない部屋というのが、困ったことに日本人の理想なのです。

今回の展示で、京都の町屋や、女中さんを使うお宅など、中流以上の家で家具どころか、道具・消耗品の類すら置いていない部屋がありました。それは西山氏の調査がはじまった戦前ですら珍しく。農繁期中なのか、農家では床の上に直に物が、ぽこぽこ置かれています。布団を敷いたら部屋いっぱいになる、低所得者向け住宅は、布団の周りに足場もないくらいに荷物が置かれていました。

西山の自宅のイラスト

超絶記録!西山夘三のすまい採集帖展 LIXILギャラリー 西山の自宅のイラスト

部屋に物があふれるのは、戦前からだった

西山一家が戦争中に東京の代官山の同潤会アパートに引っ越しました。そのころ東京の研究機関にいました。同潤会アパートは当時先端を走り人気がありました。代官山の同潤会は無くなりましたが、表参道ヒルズに青山同潤会アパートが一部保存され、店舗として活用されているのを見ると、狭くて収納スペースが足りないと感じます。

西山家の代官山同潤会アパートの暮らしで、自宅出産のときの配置図では、寝室から追い出されて玄関で来客対応したり、妻の両親が上京した時は、寝室にお舅さんと寝て、妻と姑が茶の間に寝たりしている様子をイラストにしています。昭和30年代を経験した者から言わせると、昔はしょっちゅう、こうしていました。これもコンパクトな生活。

皆さん物が増え始めたのは何時からだと思いますか?。よく言われるのは戦後の高度成長期です。私も小学生でしたので、日々物が増えているのを目にしてきました。しかし戦前生まれの人に言わせると、戦争がはじまる直前の昭和10年代が豊かだったというのです。地域差階級差もあっての証言だと思います。

西山一家の代官山同潤会アパート生活で、アパートの台所を上から見たイラストがありました。そこに描き込まれたコメントが、物が増えて台所の四方にある棚の上に積み上がっている(記憶で書いています、間違っていたらご免なさい。)でした。

大量の物を必要とする生活をしても、DNAが何もなない部屋を求める日本人。日本人のインテリア問題です。これを解決できれば、凄いビジネスになります。(言ってないで自分で、考えろよ。)

書籍「超絶記録!西山夘三のすまい採集帖」を再現

今回の展覧会は、LIXIL BOOKLETから六月に出版された。「超絶記録! 西山夘三のすまい採集帖 」1,944円の再現でした。会場にあったこの本をみてびっくり。この本の図版が展示されていました。本の内容を可視化した展覧会でした。

   楽天ブックス

超絶記録!西山夘三のすまい採集帖展 概要

超絶記録!西山夘三のすまい採集帖
Record Extraordinaire! Uzo Nishiyama’s Notebooks on Houses and Living

w e b: http://www1.lixil.co.jp/gallery/exhibition/detail/d_003793.html
会  期: 2017年9月7日(木)~11月25日(土)
会  場: LIXIL ギャラリー
休 館 日 : 水曜日
開館時間: 10:00~18:00
入 場 料  : 無料

巡回展 LIXIL ギャラリー大阪 2017年6月9日(金)~8月22日(火)

LIXIL ギャラリー アクセス方法

webサイト: http://www1.lixil.co.jp/gallery/
住   所: 東京都中央区京橋 3-6-18  東京建物京橋ビル  LIXIL:GINZA 2F
電   話: 03-5250-6530

アクセス方法 http://www1.lixil.co.jp/culture/map/detail02.html

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東京都中央区京橋 3-6-18 東京建物京橋ビル

投稿者プロフィール

山本
平安・鎌倉・室町時代の有職故実デザインの家具・インテリアを、売りたい!と業界ををリサーチしたら、どこも作っていませんでした。絵なんて30年描いていませんが、もう私がデザインするしかない。
雅で品格ある、有職故実のインテリアを世に出すのが、目標。

なお、古いものなら、ヨーロッパのものも大好き、美術・ファションも好きです。十代のころは歴女、二十代は、古典文学と耽美主義と能楽ファンだったので、そちら方面のエントリーも書いてます。

Twitter 江戸唐草

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ほぼ家具のこと。

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