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レオナルドダヴィンチ×ミケランジェロ 三菱一号館美術館 2017「十字架のキリスト」を語ります。

レオナルドダヴィンチ×ミケランジェロ展 三菱一号館美術館 
レオナルドダヴィンチ×ミケランジェロ展 三菱一号館美術館 

ミケランジェロの彫刻、激込み覚悟で見に行ったけれど。

レオナルド・ダ・ヴィンチの展覧会は行きたくないのです。

西洋美術館の中世末期からルネサンス・マニエリスム・バロックから18世紀の、いわゆるオールドマスターが大好きです。このブログを見て頂くと分かりますが、とオールドマスターの展覧会があれば、ほいほいと行ってしまいます。

でもレオナルド・ダ・ヴィンチの展覧会だけはあまり行きたくないのです。理由は、
1、スケッチ・下絵より、完成した油絵・テンペラ画の方が好き。
2、ダ・ヴィンチは弟子に恵まれていないので、周辺画家の絵が下手。
というところです。30年くらい前にそごう美術館の展覧会で、ロレンツィオ・ロットを持ってきたのは良かったです、アンチンボルトも世代的にはずーと下ですが影響下にありました。バロック時代でリスペクトしている一流の画家を集めれば充実すると思うのですが…。

ミケランジェロも、彫刻を持って来るのは大変なので、スケッチで会場を埋め尽くすことになり、展覧会は苦手です。これは個人の好みなのでどうしようもないですけれど。レオナルド・ダ・ヴィンチもミケランジェロも大好きだけど、個展には行きたくないのです。

ミケランジェロの彫刻が来る!というので行きました。

レオナルドダヴィンチ×ミケランジェロ展は、展覧名を見ただけで、スケッチ手稿ばかりと予想できたので、見に行く予定はありませんでした。もっと動員人数が多い美術館なら、油絵の真筆の1枚や2枚来たのでしょうが、手稿をメインヴィジュアルにしているので、行かないことにしました。

ところがネットで美術情報の収集をしていて、ミケランジェロの彫刻が来ることになった。それも急に!ということで、行くことにしました。

激込みを覚悟、なのに空いていた美術館。

三菱一号館美術館は、過去に混んでいる情報があって、混んでいる印象がありました。ミケランジェロの彫刻だぞ、激込みだぞ、さてどうするか、ゆっくり観たいし。全般的に美術館・博物館は平日の夜は空いています。デパートなど商業施設併設の美術館で、毎日8時までやっている所も、夜は空いています。経験上です。

金曜日は夜8時までということで、5時過ぎに行ったのですが、空いていました。画面の小さい手稿を見るのには、適切でした。両巨匠のスケッチを日本に持ってくるのは大変なので、ファクシミリ版とか弟子の手になる物とか、混ざってました。それは我慢。天井が低く細かい部屋の多い、三菱一号館には手稿は向いています。

本展覧会は、どうもケチがついているらしくて、チラシ・図録に載っている、レオナルド・ダ・ヴィンチの「美しき姫君」が展示されなくなっています、チラシに目玉として載っている作品が招来できなかったは、私が知る限りはじめてです。

ミケランジェロの彫刻「十字架を持つキリスト」

展覧会が開始後の6月24日に、「十字架を持つキリスト(ジュスティニアーニのキリスト)」の展示が発表されました。http://mimt.jp/blog/museum/?p=5286 どういう事情か知りませんが、ロンドンのナショナルギャラリーの展示が終了次第の展示ということで、急に決まりました。本来ならばミケランジェロの彫刻一つで、大宣伝ができるのに、用意がないので宣伝されてないのが、残念です。

私が実際に見た「十字架のキリスト」の特徴です。

困った所ーミケランジェロのオーラが薄い!

良かった所ー17世紀の彫刻家に完成してもらった所!

良かった所ーさすがミケランジェロ!2つの視点で鑑賞できる。

ミケランジェロのオーラが薄い!

「十字架のキリスト」をはじめてみた印象ですが、ミケランジェロらしく正統で素直な像だな、筋肉の付き方も他の彫刻に似ている。でも、ミケランジェロらしくないなー。名作のもつオーラが薄い。その辺が最近まで本物と認定されなかった部分だし、今後も偽物認定されそうな弱点かな。

ここで「十字架のキリスト」の来歴を見てみましょう。

ローマの貴族、メテッロ・ヴァーリの依頼による彫像ですが、顔の部分に黒いが現れたために制作途中で放棄されてしまいました。未完成のままの《キリスト像》は、注文主であるヴァーリが貰い受け、邸宅の中庭に設置されていましたが、その後子孫によって売却され、長く行方不明となっていました。2000年になって、ローマ郊外の小都市バッサーノ・ロマーノにある修道院に納められているキリスト像が、ミケランジェロによって手がけられた本作品であったことが明らかとなりました。17世紀の初めには像が完成された形でローマで売りに出されていた記録があり、このころまでに、ミケランジェロ以外の彫刻家の手で仕上げられていたようです。制作にまつわる紆余曲折や、宗教改革、第二次大戦などの危機を経て、数奇な運命をたどった作品です。

三菱一号館美術館サイト内 http://mimt.jp/lemi/

途中で制作放棄され、中庭に放置され行方不明になっていた彫刻でした。よくこの像と今回の出品作が同じ像だと認定出来たなと思います。科学的な鑑定方法も通ってきたものと思いますが、素人考えでは、薄氷を渡るような気がしてなりません。

本作品は、ミケランジェロ作どうのこうのという前に、優れた彫刻作品と思います。

17世紀の彫刻家に完成してもらって良かった。

ミケランジェロが彫刻していて、顔に黒い石が出て来て制作を中断した本彫刻を、17世紀の彫刻家が完成させたことは、幸運だと思います。17世紀の彫刻家はまだ一人で、大理石から像を彫り出すことをしていました。ルネッサンスの魂があったのです。この像を見て感じたことは、後から手を入れた彫刻家が、ミケランジェロのことを大変尊敬をしていて、ミケランジェロならこう彫るのだろう、素直に自分を消して彫っています。職人のイヤらしさがありません。清々しいです。

時代が下って、彫刻家の原型を、鋳造職人が鋳る時代の彫刻家では、出来なかったでしょう。

2つの視点で鑑賞できます。

「十字架のキリスト」は正面と、正面右のイエスと視線と視線が合うところ、2箇所が彫像を見るベストポジションでした。

10年くらいまえ海外の美術館で、彫刻を360度周りをぐるぐる回って鑑賞したとき、彫刻のベスト鑑賞ポイントは、正面の一点くらいだと感じました。よく写真に撮られ流布されている、ありきたりな視点が、意匠的に優れていて、情報量も多いです。裏手にまわると存外面白くないものです。

ミケランジェロはさすがというのか、正面と、キリストと視線のあう正面右の、2箇所が鑑賞ポイントだと、私は思いました。ミケランジェロの企みは、他の著名な彫刻家でも中々難しいことをやっています。惹き付けられるとはこのようなものでしょうか。

ミケランジェロ「十字架のキリスト」

ミケランジェロ「十字架のキリスト」レオナルドダヴィンチ×ミケランジェロ展三菱一号館美術館

正面から観る。筋肉の付き方S字型のプロポーション、素直に必然性を感じさせる造形。

ミケランジェロ「十字架のキリスト」

ミケランジェロ「十字架のキリスト」レオナルドダヴィンチ×ミケランジェロ展三菱一号館美術館

右正面から、キリストと視線を合わせる位置です。キリストに「お前には信仰心があるのか」と言われているように見えました。

お得情報

アンチンボルト展相互割引:半券提示で100円引き

アフター5女子割:毎月第2水曜日17:00以降 女性のみ当日券・一般1,000円

リピート割:何回も行きたい人へ、当展覧会の半券提示で200円引き、

三菱一号館の飲食店で帰り食事をすると、半券提示で、お得がある模様です。

レオナルドダヴィンチ×ミケランジェロ展 概要

w e b: サイト  http://mimt.jp/lemi/
会  期:  2017年6月17日(土)~9月24日(日)
会  場:  三菱一号館美術館
休 館 日 :  月曜日 但し祝日は開館
開館時間: 10:00~18:00 祝日を除く金曜日 第二水曜日は20:00まで
(入館は閉館の30分前まで)
8月15日(火)~18日(金)は、10:00~20:00まで開館 
入 場 料  : 一般1,700円 大学・高校1,000円 小中学生500円( )内 団体
各種障がい者手帳お持ちの方は、本人と介護者一人まで当日券の半額

巡回展 岐阜市歴史博物館 2017年10月5日~11月23日

三菱一号館美術館アクセス方法

webサイト: web http://mimt.jp/
twitter https://twitter.com/ichigokan_PR
住   所: 東京都千代田区丸の内2-6-2
電   話:  03-5777-8600(ハローダイヤル)

アクセス方法

 電車 JR 東京駅 丸の内南口 徒歩5分
有楽町駅 国際フォーラム口 徒歩6分
東京メトロ 千代田線 二重橋前駅 1番出口 徒歩3分
有楽町線 有楽町駅 D3・D5出口 徒歩6分
丸の内線 東京駅 改札口・地下道直結 徒歩6分
都営地下鉄 三田線 日比谷駅 B7出口 徒歩3分
バス 都営バス 都04 豊海水産埠頭⇔東京駅丸の内南口 東京国際
フォーラム前
下車1分
都05 東京ビッグサイト⇔東京駅丸の内南口 東京国際
フォーラム前
下車1分
都05 深川車庫前⇔東京駅丸の内南口 東京国際
フォーラム前
下車1分
東急バス 等々力操車所⇔東京駅南口 東京国際
フォーラム前
下車1分
東京都千代田区丸の内2-6-2
レオナルドダヴィンチ×ミケランジェロ展 三菱一号館美術館 

レオナルドダヴィンチ×ミケランジェロ展 三菱一号館美術館

投稿者プロフィール

山本
平安・鎌倉・室町時代の有職故実デザインの家具・インテリアを、売りたい!と業界ををリサーチしたら、どこも作っていませんでした。絵なんて30年描いていませんが、もう私がデザインするしかない。
雅で品格ある、有職故実のインテリアを世に出すのが、目標。

なお、古いものなら、ヨーロッパのものも大好き、美術・ファションも好きです。十代のころは歴女、二十代は、古典文学と耽美主義と能楽ファンだったので、そちら方面のエントリーも書いてます。

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ほぼ家具のこと。

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