おじいちゃん・おばあちゃんと住んでいる人に、お願い。
このブログを読んでいる方で、高齢者と住んでいらっしゃる方がいましたら。
「お願いですから、
天袋やロフト。屋根裏部屋にある。おじいさま。おばあさまの荷物を、
踏み台やはしごに登らなくても、自分で出し入れできる、下の段に移して下さい。」
天袋とは押入れの上にある、天井に接する戸棚のことです。

天袋
老人介護の現場で知ったこと。
10年前仕事で、老人介護にかかわりました。
そこで聞いた話では、その当時一部自治体で介護対象にならない元気な高齢者だけの所帯にも、月に一度ヘルパーさんを派遣してい自治体がありました。ヘルパーさんの仕事は、家の高いところの荷物の出し入れだと聞きました。
理由は踏み台やはしごから落ちて、骨折すると高齢者は手術することになり、寝たきりになる可能性が高いからです。
我が家ではこうしています。
私は高齢の家族と住んでいます。家族を説得して、天袋や高い収納場所の家族の私物や、家族の使う家財道具は押入れや手の届く場所に移動させました。
家族の減った、戸建て住宅に住んでいるので、収納スペースが沢山あります。
高い場所のものは、私が出し入れするという約束をしています。
終の棲家には。ロフトも屋根裏収納も、止めなさい。
40代50代でロフトや屋根裏収納の家を計画している方、老人になるのはあっという間です。終の棲家にするつもりならば、お止めなさい。
どうしても欲しいならば、将来リフォームで手すり付きの階段をつけて下さい。
ネットで軽く検索したところ、梯子ではなく、きちんとした階段をつけると部屋扱いになるので、建ペイ率の問題も絡んでいるそうです。ロフトや屋根裏部屋が欲しい気持ちもわかりますが、将来使えなくなることも考慮に入れて下さい。(いっそデザイナーズ住宅にして、若い人に売りつてもイイかと思います。)
断捨離を強制するな。
こういう話をすると、おじいさん、おばあさんに。断捨離とか、何とかの片づけ術とか、やらせるべきだというのには、私は絶対反対します。
家族や同居人でも、別人格です。たとえ庇護下にいる、老親でも、子供でも。イヤだといったら。強制するべきではありません。
物を簡単に捨てることに心の中で抵抗がある人もいることもお忘れなく。
エンディングノートが話題になりました。子世代にとっては親に、遺産相続やエンディングノートを書いてもらい。不用品は自分で整理して欲しいと願っている人もいます。うちの親戚でも、不動産資産のある家は、親と子のバトルやってます。
家族であっても別人格なので、本人の意思を尊重しましょう。
私の亡くなった父は、身辺整理とかお墓捜しをすると、すぐ死んじゃう感覚を持っていました。元気な時から何も言わなかったし、やりませんでした。こういう人もいるのです。
断捨離、終活、身辺整理などなどは、親に強制させないでください。親の人格を認めようではありませんか。
最後にもう一度
「緊急提言、おじいさん、おばあさん、天袋の荷物は手伝うから下の押入れに移して、天袋は子世代が使いますから。」
大事な、おじいさん、おばあさんに、豊かな時間を過ごしてもらいましょう。
2013年10月8日初出
2016年9月15日加筆・改訂