大妖怪展 土偶から妖怪ウォチまで 江戸東京博物館 国宝・重要文化財を惜しげもなく展示。

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大妖怪展入り口前の看板日本美術
大妖怪展入り口前の看板
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大妖怪展は、おすすめです。

東京会場の会期はあと半月です。でも金曜・土曜日は、夜9時まで観れます。9月からは大阪の、あべのハルカス美術館に巡回しますので、ぜひぜひ、ご覧になってください。

行きたくないかもと、思っている人に、この展覧会の凄かったところを、話しちゃいます。

ただの妖怪展ではありません。

毎年夏になると各地の、博物館・デパートなどで妖怪の展覧会が開かれます。今回の江戸東京博物館のは、「大妖怪展」と名乗るだけあって、

重要文化財 百鬼夜行絵巻 真珠庵蔵
国宝 辟邪絵神虫・鍾馗 東京国立博物館蔵
重要文化財 是害房絵巻 泉屋博古館蔵

などなど国宝・重要文化財、妖怪絵画の名作名品ぞろいです。大人の鑑賞眼にもたえる、クオリティの高い展覧会でした。

子供だから、本物を見せよう。

サブタイトルが「土偶から妖怪ウオッチ」で、夏休みの子供たちをねらった展覧会です。会場には多くの子供たちが来ていました。小学校低学年も見かけました。

お父さんお母さんの気になることは、子供たちが怖がらないかだと思います。大丈夫、会場の子供たちは、楽しそうにしていました。カワイイ妖怪、笑える妖怪が多かったからでしょう。子供同士で笑いあってみてましたよ。

化物の夢  喜多川歌麿

化物の夢(ばけもののゆめ)
喜多川歌麿 
寛政(1789~1801)末頃
国立歴史民俗博物館蔵
〔展示期間〕8月16日(火)~28日(日)

会場にいて、小さな子供たちが、土佐光信、葛飾北斎、歌川国芳から、中世の貴重な仏画とえりすぐりの本物を鑑賞しているのを見ていると、発達にとてもよさそうです。本物の名作が出すオーラを子供たちに、感じさせてください。

展示順が、江戸 中世 土偶と来て、妖怪ウオッチ。

1章 江戸妖怪、大行進
妖怪たちが大活躍した、江戸時代がらはじまります、最初の作品は葛飾北斎の肉筆画です。

狐狸図 葛飾北斎

狐狸図 葛飾北斎
嘉永元年(1848) 個人蔵
〔展示期間〕8月2日(月)~28日(日)

そのあとは、妖怪絵巻の名品がドーンと続きます。話題の「針聞書」「姫国山海録」が展示。

針聞書 茨木元行 

「針聞書」(はりききがき) 
茨木元行 
永禄11年(1568)
九州国立博物館蔵

浮世絵、版本の絵草子が展示。浮世絵は有名な作品が多く出ていました。

2章 中世にうごめく妖怪
中世の展示でした、百鬼夜行絵巻に、土蜘蛛草子絵巻と江戸時代妖怪たちの元ネタで、上手い絵ばかりです。江戸時代の画家たちが、妖怪画という興味だけではなく、リスペクトしていたのだなと分かりました。

法具変妖之図 白隠彗鶴

「法具変妖之図」(ほうぐへんようのず)(部分) 
白隠彗鶴
江戸時代(18世紀) 京都・金臺寺蔵

3章 妖怪の源流 地獄・もののけ
もっと古く平安朝さらに縄文時代です。仏教絵画の地獄絵と、化け物の絵を出しました。3体だけ土偶が展示され、

4章 妖怪転生 現代の妖怪
次の展開が妖怪ウォチ。土偶とジバニャンのプロポーションが似ているので、びっくり。わたしら大和民族は縄文時代から、同じことをしているんじゃないかと思いました。

ほとんどの展覧会が、時代順に展示されています。妖怪が一番跋扈していた江戸時代のをみせて、妖怪が理解できたので、後半の展示を集中して見れました。美術史に詳しくなくても大丈夫、感動できます。

主催者の安村敏信氏が、「大妖怪展Walker」で、有名な妖怪学者の小松和彦氏との対談で、明治から昭和をカットして、普通ならいれる水木しげるさんを、あちこちで展覧会があるので外したそうです。

これは、本物を観て凄いと思った作品。

百鬼夜行絵巻 真珠庵蔵

これが見たいがばかり、会期後半に行きました。室町時代、土佐派です。絵巻が綺麗で、色鮮やか、躍動感があります。

気になる妖怪は、琴の妖怪の後ろにいる、ヤマアラシみたいな、浅沓(あさぐつ 官位束帯のときはく、紙製の沓)の妖怪です。お鼻の上に浅沓がのっているのが、何とも。

百鬼夜行

重要文化財「百鬼夜行絵巻」(ひゃっきやぎょうえまき)(部分) 伝土佐光信 室町時代(16世紀)京都・真珠庵蔵
〔展示期間〕8月2日(火)~28日(日)

稲生物怪録絵巻

30年まえに買った、日本の妖怪 (別冊太陽 日本のこころ 57) でこの稲生物怪絵巻初公開されました。大妖怪展に展示されている他の作品も多数取り上げてられています。平田篤胤、折口信夫らが心酔しました。

今の広島県三次市に住んでいた、16歳の武士の子、稲生武太夫が、30日間毎晩家に出る、妖怪を無視し続けて退散させた実話の絵巻です。ポジティブに妖怪と対峙した物語なので、他の妖怪話より、カラッとした展開です。蝶が沢山部屋の中に出現、ひょうたんが湧き出てくるとか、この絵は地鳴りような音とともに女性の生首が出現したもの、いずれも無視したら消えました。

稲生物怪録絵巻

「稲生物怪録絵巻」(いのうもののけろくえまき)(部分)
安政6年-万延元年(1859-1860) 
個人蔵 写真/三次市教育委員会寄託

姫国山海録の建長寺にでた、蝶の妖怪

ネットに画像がないのです。建長寺の屋根の上で羽化した。体調約150cmのオッサンの顔をした強大な蝶々の妖怪。

建長寺の山と私の家のある山は地続きなので、もし見つけたら、SNSで拡散させます。市役所の環境課と観光課に連絡だな。

「大妖怪展Walker」 には絵が出ています。

大石兵六物語絵巻

初見でした。稲生武太夫とは違い、妖怪から逃げまくる、鹿児島の大石兵六です。こちらもネットに画像がありません。

「ぬっぺらぼう」という女性の妖怪です。世にいう「のっぺらぼう」は顔に目鼻がありません。こちらは、目鼻があり、口からは蛇のような舌、ピンクの着物に黒い帯、ちゃんと日本髪を結っています。でも顔全体がグニョーと曲がっています。そして大きい。

これは 「大妖怪展Walker」 の裏表紙になっています。ご覧になってください。

伊藤晴雨の幽霊画の展覧会もはじまりました。

8月10日に行ったのですが、翌日の11日から、あの縛り絵で有名な、伊藤晴雨の幽霊画展がはじまりました。ぬかった!
ジブリの鈴木敏夫さんが、感動して説明文を書いているそうです。企画協力、ジブリです。

8月11日(木)~9月25日(日)会場は5階常設展示室です。常設展の券があれば見れます。

伊藤晴雨のモデルで、竹下夢二の恋人だったお葉について、少し書いています。

耽美・華麗・悪魔主義 谷崎潤一郎の着物を見る。弥生美術館 
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大妖怪展と伊藤晴雨幽霊画展の看板

大妖怪展と伊藤晴雨幽霊画展の看板

大妖怪展 土偶から妖怪ウオッチまで 概要

混雑情報は、江戸東京博物館のキャラクターのギボちゃんのtwitterで。アカウントがなくても見れます。
https://twitter.com/edohakugibochan?lang=ja 

w e b:特別サイト 閉鎖されました http://yo-kai2016.com/
江戸東京博物館サイト内
会  期: 2016年7月5日(火)~8月28日(日)
会  場: 江戸東京博物館一階特別展示室
休 館 日 : 毎週月曜日 (ただし、7月18日、8月8日・15日は開館、7月19日は休館)
開館時間: 9:30~17:30 (7月9日・16日・23日の土曜日は午後7時30分まで、7月29日の金曜から、金曜と土曜は午後9時まで)(入館は閉館の30分前まで)
入 場 料  :
観覧料 税込特別展専用券特別展・常設展共通券
一般1,350円(1,080円)1,560円(1,240円)
大学生・専門学校生1,080円(860円)1,240円(990円)
中学生(都外)・高校生・
65歳以上
680円(540円)780円(620円)
小学生・中学生(都内)680円(540円)なし

※前売り券の販売は終了しました。

※( )内は20名以上の団体割引券

※身体しょうがい者手帳等お持ちの方等と、付き添いの方は無料

※毎月第3水曜日シルバーデーは65歳以上無料

詳細はこちらhttp://yo-kai2016.com/ticket.html

巡回展 あべのハルカス美術館 2016年9月10日(土)~11月6日(日)

江戸東京博物館 アクセス方法

webサイト: https://www.edo-tokyo-museum.or.jp/
住   所:東京都墨田区横網1-4-1
電   話: 03-3626-9974(代表)

アクセス方法

最寄駅:JR総武線 両国駅 西口徒歩3分

都営地下鉄大江戸線 両国(江戸東京博物館前)駅 A3 A4出口1分

東京都墨田区横網1-4-1
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