鎌倉宮 草鹿式 水干・直垂・烏帽子姿で弓を射る、鎌倉時代絵巻

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鎌倉宮 草鹿式 神職 弓馬術礼法小笠原流鎌倉菱友会二階堂・朝比奈
鎌倉宮 草鹿式 手前は神職さん 奥は弓馬術礼法小笠原流鎌倉菱友会の皆さん

2016年5月5日に、鎌倉宮で行われました、鎌倉武士の弓の行事、草鹿式(くさじししき)に行きました。鎌倉時代を彷彿とさせる行事で、興味深かったです。

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草鹿式の由来と採点方法

草鹿のはじまりは、頼朝の家来が狩りで、獲物を外すので、はじめた弓の稽古でした。

鎌倉宮 草鹿式 鹿の的

鎌倉宮 草鹿式 鹿の的

源頼朝が、富士の巻狩りのおり、家来が獲物をたびたび外すので、古老の武士に尋ねたところ、草を固めて鹿の形にし、弓の稽古をさせました。

もともとは、地上で弓と引く歩射と、馬に乗る騎射でも行われていました。歩射だけが行事として残りました。

吾妻鏡によると、建久三年(1192)八月二十日に源実朝の誕生を祝い、両親が健在な六名の射手を召して、草鹿の勝負があったそうです。

草鹿式(くさじしき)の採点は「問答(もんどう)」で決まる。

前弓・後弓の2つのグループに分かれて競います。鹿の的に当たれば1点、最後の大将が当たれば2点の得点となるのですが、いろいろ条件があります。

弓を射る人、射手の、体配・弦音・矢飛び・的中したかどうか・的中した後の矢の落ち着きどころ、その経緯を、奉行が総合的に判断して「当たり」を決めます。
奉行と射手との間で、古式ゆかしい「候詞(そうろうことば)」で問答します。射手が的中箇所を間違えたり、作法にのっとった問答が出来ないと「外れ」になります。

名誉を重んじる、武士らしいです。

草鹿の的

鎌倉宮で今回使うのは、雄の鹿です。坐った形をした、雌の鹿もあります。革製です。

腹の真ん中に大きな星が1つ、矢当りといいます、大きさ3寸、
矢当りの星の角々に、星が4つ、大きさ2寸、
矢当りの星の四方に、小星が4つ、小星の大きさは1寸、
胸の方に小星が4つ、
尾の方に小星が4つ、
鹿の背に小星が7つ、計24の星があります。

小笠原@Wiki のサイトを参考にしました。

鎌倉宮の草鹿式 2016年は、引き分けでした。

今年の草鹿式は引き分けでした。鎌倉武士の息吹に触れられ興味深かったです。

弓馬術礼法小笠原流鎌倉菱友会が行いました。

9月に鶴岡八幡宮で流鏑馬を行う、弓馬術礼法小笠原流鎌倉菱友会が、行いました。

鶴岡八幡宮の研修道場で、お稽古をされているそうです。参加したい人は見学に行かれてはいかがでしょうか。

全国での小笠原流の稽古所は、小笠原流のサイトで。

衣装

女性の参加者が多く、8人の射手のうち、3人は女性でした。

男性は、直垂、侍烏帽子姿、身分によって違います。

女性は、水干、立烏帽子姿、

鎌倉宮 草鹿式

鎌倉宮 草鹿式

左より、采上(当たると、棒を上げます)奉行2名、矢取3名。的近くの席に着きます。

勝者には、菖蒲の花が授けられます。

13時はじまりなので、少し前に行きました会場は見物客は集まっていました。私は神職さんの後ろのあたりに立ましました。草鹿式の一行は本殿でお祓いを受けて20分過ぎに会場に到着。

菖蒲の花が神職のところに、持ってこられました。服装は狩衣・烏帽子に手には笏。

鎌倉宮 草鹿式 菖蒲の花が運ばれました。

鎌倉宮 草鹿式 菖蒲の花が運ばれました。

競技

女性の射手です。水干・直垂の紐のさばき方が決められていて弓を射るときは肩脱ぎします。

鎌倉宮 草鹿式

鎌倉宮 草鹿式

矢は先が丸くなっている矢で、一本だけ音の出る鏑矢(かぶらや)がありました。矢を2本ずつ射ました。みなさん礼法も稽古されているそうで、立ち居振る舞いが美しかったです。

鎌倉宮 草鹿式 弓を拾う 矢取

鎌倉宮 草鹿式 弓を拾う 矢取

鎌倉宮 草鹿式 居並ぶ 大将

鎌倉宮 草鹿式 居並ぶ 大将 手前の砂山にたつ紅白の棒は点数です。

候詞(そうろうことば)で問答

今回、妙齢の袴姿の女性が、司会をしていました。そこで見物人も参加者で、「~そうろう」と話せるなら、物言いを言ってくださいと申していました。(ハードル高い)鎌倉時代だったらさぞ見物人から、言われたのだろうな。歴史好きの私は嬉しくなりました。

先に書きましたように、判断基準が複雑です。的に当たっても失格がありました。体面を重んじる武士、物言いがつきます。これが面白いかも。

鎌倉宮 草鹿式問答 左・射手 右・奉行

鎌倉宮 草鹿式問答 左・射手 右・奉行

的から外れて、合格になった矢がありました。

鎌倉宮 草鹿式 鹿の的

鎌倉宮 草鹿式 鹿の的

鹿の的の後ろには、布の幕があり畳があります。

鎌倉宮 草鹿式 矢を取りに行く 矢取

鎌倉宮 草鹿式 的の裏の植え込みに、矢を取りに行く 矢取

この的を大きく外し、幕も畳も超えて、植え込みの中にいった矢が、「当たり」になりました。

こらむ  的にされている鹿君。

鎌倉宮 草鹿式 鹿の的

鎌倉宮 草鹿式 鹿の的

ひょうひょうとしている、鹿君、カワイイおメメで、にらまないで。

クッションとかにしたいです。革製のところも大人カワイイ。Twtterでフォローしている方のアイコンに使われてました。この鹿君の画像を加工して吹き出しを付けたりすると、サイト運営でいろいろ使えそう。

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2016年5月9日「鎌倉宮 草鹿式 水干・直垂姿で弓を射る、鎌倉時代絵巻」初出

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