光触寺 十二所 小さなお寺なのに、運慶伝説と室町時代のお堂があります、アクセスデータ付き。

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光触寺 本堂二階堂・朝比奈
光触寺 本堂
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運慶とご縁のあるお寺

朝比奈街道沿いの、鎌倉の一番端のお寺です。鎌倉時代の幕府の感覚は、朝比奈峠を越え、東京湾の六浦港、横浜市金沢区あたりまで、鎌倉の内でした。塩嘗地蔵の伝説もあるように、光触寺は交通の要衝でした。一遍上人のはじめた時宗のお寺は、鎌倉では堺の辺りにあります。光触寺もそんな境界の寺です。

鎌倉時代の仏師運慶と縁のある寺です。本尊の頬焼阿弥陀如来像は、実際に頬に焼けたあとがあります。鎌倉時代初期で、運慶作に近い仏像です。2018年神奈川県立金沢文庫の特別展で、運慶の真作・瀧山寺梵天立像の近くに展示されていました。一歩も引けを取らないお象でした。

見どころ

山門 江戸時代の門

表て通りから、光触寺に向かい歩いて行くと、この風情のある山門が目に入ります。

江戸中期 四脚門・棟柱・海老虹梁式 切妻・瓦葺

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敷石と石仏

山門からまっすぐのびる石畳、廃線となった都電の敷石が敷かれています。石仏が並んでいます。

光触寺 石畳

光触寺 石畳

光則寺 石仏

光則寺 石仏

光触寺 石仏

光触寺 石仏

本堂 室町時代後期の作です。

本堂の内陣部分は、室町時代の真言宗寺院の形式が残り、内陣と外陣がはっきり分かれています。堂のまわりに濡れ縁が回してあり、寺宝の「頬焼如来縁起」の鎌倉時代の光触寺をしのばせます、横桟の木の板戸、舞良戸(まらいど)が中世的です。

室町時代後期、一般仏堂・五間堂 寄棟 銅板葺き 江戸時代・貞享四年再興

光触寺本堂

光触寺本堂

光触寺 本堂

光触寺 本堂

塩嘗地蔵と境内

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本堂の右手の塩嘗地蔵(しおなめじぞう)は昔、六浦(むつら、横浜市金沢区)から朝比奈峠を越えて来た塩売りが、塩を供えていたところ、帰りにはなくなっていたので、お地蔵さまが、なめた伝説があります。

塩嘗め地蔵の右に見える銅像は、一遍上人像です。

本堂の左手の庭も緑が綺麗です。手入れが行き届いています。

光触寺 境内

光触寺 境内

非公開のお庭が、少しのぞけます。

本堂右手奥の、お庭は非公開です。四季の花が咲き、手入れされたお庭のようです。

光触寺 石仏

光触寺 庭園

こらむ、デザインのことを考えながら、光触寺でみつけたもの

デザインの種をみつけに、鎌倉をめぐることにしました。今回は端っこの十二所の光触寺に参りました。鎌倉駅からバスで、ぱーと行ってきました。バスで行くと杉本寺あたりから田園のような光景になります。私が子供のころと変わらないです。この光景。道路も変わらないので、日曜日は渋滞かな。目には少し嬉しい。

掃除が行き届いて、すがすがしいです。鎌倉でよく見かける造りのお寺です。花も観光客もいない午後。

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塩嘗地蔵さんの赤いあぶちゃんが、デザイン的にいいです。日本の原風景ひとつ。

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お庭の手入れが良くされています。石仏が何体もいらしゃいました。

光則寺 石仏

光則寺 石仏

美人の石仏さん!

歴史的な云われを一切調べずに、このときは参拝しましたので、いつの作か分かりません。近代的な印象を受けました。天平の仏が知られるようになってから作られらた、気がします。衣服のひだは木彫仏像を彷彿とさせます。摩滅していないところをみると。近代・現代の石仏かも知れません。この近くに鎌倉霊園があり石材店もあるので、地元生まれの仏さまかも知れません。

現代人が引き付けられるものは、精神的に近く、情報量も多くなった明治以降のものだったということがあります。江戸以前は、作り手が得られる情報量が少ない場合があり。精神文化も違います。いいなと思ったものが、意外と古くないものだったりします。

光触寺 石仏

光触寺 石仏

光触寺とは

宗派 時宗

山号寺号 岩藏山光触寺(がんぞうざん こうそくじ)

創建 弘安2年(1279)
開山 作阿上人
開基 一遍上人
本尊 阿弥陀三尊

滑川上流の十二所の奥に、頬焼ほほやけ阿弥陀と塩嘗しおなめ地蔵の伝説の残る光触寺がある。鎌倉三十三所観音霊場第七番札所。開山は元真言宗の僧侶だった、作阿さくあ上人。以来念仏道場として栄えたという。

本堂の阿弥陀三尊像には、次のような逸話がある。昔、町局という女人から四十八日で阿弥陀さまを作るよう頼まれた仏師運慶は、苦心の末、立派な仏像を作り上げた。町局には、万才まんざい法師というお坊さんが、仕えていた。ある日、家の物が紛失し、万才法師が犯人として捕らえられ縛り上げられた。

罰として左の頬に焼き印を押したが、何回やっても焼き跡がつかなかった。ある晩、町局は阿弥陀様が泣きながら「なぜ私の頬に焼き印を押すのか」を告げる夢を見た。阿弥陀様が罪もない万才法師を許したが、阿弥陀様の焼き印はその後も消えなかった。

本堂の奥にある庭園は、初夏を彩るハナショウブで有名。秋のヒガンバナも美しい。

鎌倉の寺 小事典より

寺宝 「頬焼阿弥陀如来縁起」は鎌倉国宝館に寄託されています。

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アクセス・データ

サイトなし
住所神奈川県鎌倉市十二所793
電話0467-22-6864
開門時間10:00~16:00
入場料なし

本尊拝観は、10名以上の団体で受付要予約 9:00~16:00 法要・雨天休止 中学生以上300円

アクセス

最寄駅:JR横須賀線線鎌倉駅・江ノ島電鉄鎌倉駅

バス :鎌倉駅東口 京急バス 鎌倉霊園正面前太刀洗・金沢八景駅・ハイランド循環 行き
十二所バス停下車 2分

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2015年9月10日初出
2016年2月24日アクセスデータなど加筆
2017年5月12日改訂
2018年2月3日改訂
2018年8月6日改定・写真貼り換え

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